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Home 日本酒ニュース 【体験レポート】奥能登最古の酒蔵・宗玄酒造の「創業250周年蔵開き」に行ってきました!


2018年6月2日(土)、陽光降り注ぐ爽やかな快晴の中、宗玄酒造(石川県珠洲市)の「創業250周年蔵開き」に参加してきました!第7回目を迎えた今年の蔵開き。例年は1日のみの開催なのですが、今年は大きな節目となる創業250周年ということで、6/2(土)~3(日)の2日間と期間を拡大しての開催となりました。

看板 バス停

宗玄酒造は日本四大杜氏に数えられる能登杜氏発祥の蔵と言われています。
日本酒好きならお名前を一度は聞いたことがあるであろう、あの坂口幸夫さんが長年杜氏を務めている酒蔵としても大変有名です。坂口幸夫さんは、能登杜氏四天王の一人・波瀬正吉さんに薫陶を受けた名人中の名人で、私もずーっと憧れていました。
もしかして坂口幸夫さんご本人にお会いできるかも・・・と、興奮とドキドキ感を胸に、宗玄酒造の暖簾をくぐりました。

宗玄の銘酒が飲み放題!

蔵開きは入場無料。試飲希望者は受付で1,500円を払うと、試飲用に「宗玄250年記念グラス」を渡されます。普通、日本酒イベントだと渡されるのはお猪口なので、その大きさにビックリ!1合は優に入るサイズです。飲みすぎ必至になりそうな不安と、それ以上の期待でいっぱいになりました。

記念グラス 樽酒

入り口では、製造部所属の若手社員さんが、仕込み水と、地元で愛され続ける代表銘柄の「剣山」を振る舞ってくれました。仕込み水は、酒蔵の裏山からボーリングして採取しているそうです。とっても柔らかくてほんのり甘さを感じる、滋味溢れるお味でした。まさに甘露。日本酒の成分の80%はお水。この美味しいお水が、宗玄さんのお酒のクォリティの秘密なのですね。
仕込み水 
テーブルのお酒

そしてお待ちかねの試飲コーナーでは、10種類の日本酒を何杯でも飲ませていただけます。なんと太っ腹!薦められるがままに、テーブルの向かって右から順に飲み進め、アッという間に9種類を制覇し、残すはこの日一番の最高級酒「限定 大吟醸斗瓶取り」のみとなりました。さすがにこれだけは飲み放題には含まれず、500円の追加料金が必要でした。一瞬躊躇はしたものの、見れば「限定 吟醸斗瓶取り」は注いでいらっしゃるのは、憧れの坂口幸夫さんではありませんか!これは飲むしかない!と500円玉を握りしめダッシュ!伝説の名杜氏に注いでいただくお酒の味は格別です。すぐおかわりした上に、酔った勢いで一緒に記念撮影までさせていただきました。

限定大吟醸斗瓶取り坂口幸夫杜氏

憧れの隧道(ずいどう)蔵の見学もできちゃいました!

宗玄酒造には「明和蔵」「平成蔵」「隧道蔵」の3種類の蔵があります。
「明和蔵」は明和5年に創業した頃より使われているもの。主に地元向けのお酒が造られているそうです。
「平成蔵」は平成10年、つまり1998年に新設した蔵です。最新の技術が投入されており、限定流通の高級酒を醸しています。ちなみに、今年の全国新酒鑑評会で「明和蔵」・「平成蔵」とも17回目となる最高位「金賞」を受賞しました!

さて、いくつもある蔵の中でも今回私がもっとも楽しみにしていたのが、2013年からスタートした「隧道蔵」です。「隧道?それって何??」と思う方もいるかもしれませんが、要は「トンネル」のことです。2005年に惜しまれつつも廃線となってしまった「のと鉄道能登線」の跡地と隧道の一部を修復して貯蔵蔵として活用する・・・なんともナイスアイディアですね!

隧道蔵遠景 隧道蔵入口

日頃はなかなか見学できないこの隧道蔵を、この日ご案内くださったのは、常務の川崎秀次さん。隧道蔵の中の温度は一年365日、常に12℃。理想的な高い湿度と相まって、日本酒を美味しく熟成させるにはぴったりな環境なのだと説明してくださいました。

隧道蔵レール 川崎常務

隧道蔵は、いくつかのドアで仕切られているのですが、ヒモを引っ張って開ける仕組みです。私は3回ほど引っ張るお役目を賜りました。童心に帰って、恥ずかしいくらいはしゃいでしまいました(笑)。宗玄酒造には、「隧道蔵オーナー倶楽部」なるシステムが導入されています。好きなお酒を6本購入し、年間維持管理費を1,080円お支払いすると、オーナー名の入った専用棚で、好きなだけ貯蔵・熟成していただけるのです。前からずっと興味があったので、この訪問記念に、奮発して私もオーナーにもなっちゃいました!

隧道蔵ヒモ

盛り沢山のイベントの数々

豪華賞品付きの利き酒大会や、写真コンテスト結果発表&表彰、酒粕の掴み取りなど盛り上がるイベントが満載の蔵開きですが、特に盛り上がったのは、坂口杜氏とのトークイベントです。坂口杜氏といっても、坂口幸夫さんではありません。登壇したのは坂口衛さん。幸夫さんの息子さんで、2年ほど前に杜氏に就任されました。現在、幸夫さんは総括杜氏という立場で衛さんを日々鍛えているそうです。このトークイベントは、坂口杜氏が一方的にお話しするだけというスタイルではなく、参加者からの質問に答える時間をたっぷり設けてあります。宗玄ファン、吞兵衛の皆さんが、熱心にそして楽しそうに質問を投げかけていていたのが印象的でした。日本酒のキャッチボールといったところでしょうか(笑)

スケジュール トークイベント

トロッコ電車も漕いでみた!

宗玄酒造が手掛けているのは酒造りだけではないってご存知ですか?
実は、「奥のとトロッコ鉄道」(愛称:のトロ)」の運営もされています。
廃線となった「のと鉄道能登線」の跡地にレールを復活させた、本物の狭軌鉄道です。

のトロ

乗車券① 乗車券②

この「のトロ」は宗玄トンネルと恋路駅とを結ぶ、その距離わずか400mというとっても小さな鉄道です。全国的にも珍しい「恋」の字がつく恋路駅を何とかして残したい、そんな地元の人たちの熱い想いで復活が実現したそうです。

自分の足で漕いで進むこの「のトロ」。眼下には恋路海岸が広がります。能登半島の内浦を象徴する穏やかな波とそのさざめき、そして白砂の美しい浜は、絶好の観光スポットです。

恋路という名前から「ラブロード」とも呼ばれており、縁結びのパワースポットとしても人気を博しているそうです。

乗車券③

「のトロ」に時刻表はありません。予約もできますが、ふと乗りたくなったときは携帯電話で係の人に来てもらう(10分もかかりませんでした)という、なんともゆるやかな乗車システムも、のどかで心癒されました。

初めて訪れた能登でしたが、能登杜氏が醸す極上の日本酒、日本の原風景ともいえる癒しの光景、のんびりした時の流れ、そして温かい人たち・・・。何度でも行ってみたくなる、優しく包み込んでくれる、第二の故郷のようにさえ感じてしまうところでした。

【取材】柴田 亜矢子
国際唎酒師、日本酒伝道師。日本酒の魅力を国内外に発信すべく日々活動中。

【酒蔵情報】

酒蔵名 宗玄酒造株式会社
蔵見学 ・蔵見学をご希望の場合は事前にご相談ください。ただし、仕込み期間中は雑菌を防ぐためにお断りさせて頂いております。
※トンネル蔵の見学は貯蔵オーナー様のみのご案内となります。
・休日 元旦、日曜日(試飲販売は可能)
・営業時間10:00~17:00
住所 石川県珠洲市宝立町宗玄24-22
アクセス方法(ルート・交通手段) 秘境の地ですので、最寄りに電車は走っておりません。
・金沢駅から車で約2時間10分
・高岡駅から車で約2時間30分
・七尾駅から車で約1時間30分
・能登空港からレンタカーで約40分
(東京から能登空港まで飛行機で約1時間)
公式サイト http://www.sougen-shuzou.com/
観光情報 http://www.city.suzu.lg.jp/kankounavi/
備考 ・駐車場 有り(5台)
・トイレ 有り
・試飲販売 有り
・Wi-Fi 有り
・クレジットカード 可 (JCB, VISA, Master Card, American Express, Diners Club, Discover)
問い合わせ先 TEL:0768-84-1314  Fax:0768-84-1315
e-mail:[email protected]

 


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