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SAKEと観光の可能性とは?【SAKEで広がるニッポンの観光】セミナー開催!

7月30日(土)、道往寺(東京都港区)にてSake2020 Projectが主催する「SAKEで広がるニッポンの観光」セミナーが開催されました。「酒蔵ツーリズム」や「SAKEガイド」に取組んでいる第一線の方々が招かれ、参加者に生の現状を話しました。
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基調講演では「酒蔵ツーリズム 現状と今後の展望」と題し、平出淑恵さん(株式会社コーポ・サチ 代表取締役、酒サムライコーディネーター)が登壇。平出さんがこれまでに行なってきた活動の数々を参加者へ紹介しました。平出さんは日本航空の客室乗務員の頃にグループ会社が提携するイギリスのワイン学校の立ち上げのために出向。世界最高峰のワインの資格である「マスター・オブ・ワイン」達との交流などを通じてワインを学びました。そこから日本酒の価値と可能性に気付き、一杯のワインで得られる感動を日本酒でも実現出来ると考えました。しかし、日本酒を海外へ広げるにあたり、「日本酒市場の小ささと認知度の低さ、また、関係者の少なさ」という大きな課題がありました。そこで平出さんはワインビジネスネットワークを日本酒に活用することを考案。ワインを世界へ広める手法と同様、①教育②コンクール③宣伝活動に注力し、現在も外務省など国の機関と協力し、日本酒の啓蒙活動をされています。
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パネルディスカッションでは山本洋子さん(酒食ジャーナリスト、SAKE2020 Project実行委員)をファシリテータとし、平出さんをはじめ、酒蔵ツーリズムやSAKEガイドに取組んでいる計5名のパネリストが登壇しました。

あおい有紀さん(一級フードアナリスト・きき酒師、酒サムライ)
一般女性に向けた日本酒ツーリズムを開催するあおいさんは「特定名称酒などを知らない参加者に分かりやすく意味を噛み砕いていくことが大変だが、大切なこと。(現地の課題として)スリッパやお手洗いなど、ツアー対応している蔵は少なく、最寄りの道の駅などと連携していくことが挙げられる。」と話しました。

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Tyler Palmaさん(Inside Japan Toursコンテンツマネジャー兼ガイド)
外国人旅行者に向けてツアーを提供し、自身もガイドを行なうTylerさんは「外国人旅行者は酒蔵見学だけではなく、その周囲の田んぼやコミュニティを知りたがる。加えて、弓道や剣道などの体験があると喜んでくれる。」と流暢な日本語で話しました。

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畠山快子さん(石川酒造株式会社・社長秘書、広報)
社長秘書兼外国語蔵見学ガイドを行なう畠山さんは「海外のお客様からは純米吟醸が人気がある。課題としては、Duty Freeシステムの構築など、整備していく必要がある」と酒蔵ならではの目線で話しました。

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和田直人さん(株式会社アンカーマン 代表取締役)
インバウンド向け酒蔵ツアー&酒蔵向けの経営コンサルティングを行なう和田さんは「外国人参加者は流通による希少性から生酒を好む傾向がある。また、蔵見学をはじめ、観光するにあたり文化的背景を知りたがるため、ガイドをする際、その説明ができる知識を付けておく必要がある。」と話しました。

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参加者には全国から会場へ足を運んだ酒蔵さんの姿も見られ、懇親会で積極的にパネリストの方々や関係者と意見交換をし、酒蔵ツーリズムや輸出事業に強い関心を示しました。こうした活動が実を結び、世界でワインと肩を並べて日本酒が語られる日が少しずつ近づいてきているのではないでしょうか。
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【イベント概要】
Facebookページ:
https://www.facebook.com/events/1030553177027284/
日時:平成28年7月30日(土)
場所:道往寺(東京都港区高輪2-16-13)
料金:5,000円(懇親会込)
主催:Sake2020 Project

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酒蔵プレス編集部

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