こんにちは、酒蔵プレスです。
4月17日(日)、渋谷シダックスホールにて「熟成古酒ルネッサンス2016」が開催されました。日本酒の古酒とは1年以上寝かせたものを指しますが、熟成古酒はさらに時間をかけて3年以上寝かせたものと定義されています。会場は古酒好きのご年輩から、場所柄なのか好奇心旺盛な若者まで老若男女が集い、熱気に包まれていました。
【熟成古酒とは?】
「満3年以上蔵元で熟成させた、糖類添加酒を除く清酒」を熟成古酒と定義しています(長期熟成酒研究会)。熟成古酒は吟醸酒、純米酒、本醸造酒などの「特定名称酒」ではないため、ラベルへの表示規定がありません。そのため、「熟成酒」「長期熟成」「秘蔵酒」などと書かれていても1、2年で出荷されているものもあり、それらと明確に区別を付けています。
また、「日本酒は古くなると酢になるのではないのですか?」ということから、「熟成古酒」=「古い日本酒」=「酢」といったイメージを持たれる方も少なくないようです。しかし、日本酒はよほどのことが無い限り、勝手に酢にはならないようです。
さらに、「新酒は、頭ばかり酔う。熟成酒は、からだ全体が潤うように気持ち良く酔う」と江戸時代の「訓蒙要言故事」に書かれているほど、身体に優しいお酒と言われています。最近の医学会でも報告されているほどです。
【会場の様子】
年期の入ったラベル。お値段も結構高いです。
熟成古酒はチョコレートと相性抜群でした。
にごり酒の熟成古酒!
私の中でフレッシュなイメージが強かったにごり酒ですが、
「皆さん驚かれますが、割と普通にありますよ」と、蔵元さん。
お燗は、角が取れてより一層まろやかな味になり、
やさしい香りが鼻からすっと抜けていきます!
若いグループや女性の参加者も多く、
蔵元さんに熱心に質問されていました。
中には「自家熟成」を行う方もいて、それに適したお酒も市場に出回っているんだとか。冷暗場所として、押し入れに保管する方もいらっしゃるようです。私(記者)が生まれる前に造られたお酒も多数見られました。生前に造られたお酒を口にしながら、時の流れに想いを馳せる。日本酒の楽しみ方がまた1つ、増えました。
将来、自分の子どもが産まれたら、その年に造られたお酒を門出のお祝いまで自家熟成させておこうか・・・熟成古酒はそんな楽しい想像を掻き立ててくれる、素敵なお酒です。
【開催概要】
長期熟成酒研究会ホームページ:http://www.vintagesake.gr.jp/
日程: 2016年4月17日(日)
時間:第1部 13:30 ~ 15:30
第2部 16:00 ~ 18:00
(第1部、第2部ともに、完全入れ替え制)
会場: 渋谷シダックスホール(東京都渋谷区神南1−12−13)
料金:前売 2,000円、当日 2,500円(税込)
主催:長期熟成酒研究会