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伝統と先進が融合する酒造り【雪の松島、大和蔵】大和蔵酒造-宮城県

地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第94回目の当記事では、宮城県黒川郡(みやぎけんくろかわぐん)の大和蔵酒造(たいわぐらしゅぞう)株式会社を特集します。

平成8年創業の新しい酒蔵

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。

弊社、大和蔵酒造株式会社は平成8年創業の新しい酒蔵です。

宮城県黒川郡大和町(たいわちょう)に蔵を構え、町名から名前を取り、大和蔵(たいわぐら)と命名されました。歴史は浅いですが、徐々に力をつけ国内外の数々の鑑評会で好成績を収めるまでに成長しました。

―代表銘柄は?

「雪の松島 海KAI ひとめぼれ 純米原酒」

やわらかで透明感のある甘み、軽やかでふんわりとした飲み口

お薦めの飲み方:冷で。

―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?

「雪の松島」と言えば「超辛口+20」を思い浮かべる方も多いですが、実は辛口以外のラインナップも幅広くむしろ辛口以外に注目していただきたいです。

最近では「雪の松島 海KAIシリーズ」が一押しです。搾ったその日に瓶詰め、瓶火入れ、急冷することにより「よりフレッシュなお酒をお届けする」ことをコンセプトにしています。

そのなかでも「雪の松島 海KAI ひとめぼれ純米原酒」は、「SAKE COMPETITION 2023 純米酒部門」で第1位を獲得し、お客様からも支持されています。

酒造りは、人づくり

―酒造りではどんなことを心がけていますか?

先代の杜氏の言葉に「酒造りは、人づくり」という言葉があります。先に説明した通り、弊社は新しい酒蔵で、設備も比較的近代的で機械に頼る部分も少なからずあります。

しかしながら、機械にすべてを任せるのではなく、伝統的な手作業での酒造りの技術や重要性などもしっかりと頭に入れ、身に付けなければ「いい酒」は造れない、ということを先代杜氏は常に言っておりました。

実際、吟醸造り用の麹室を新しく設置するなど、蔵人の技を磨く場所を作り、蔵人を育てる環境を整えています。人を育てること、それが「いい酒」を造ることにつながると考えています。

―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。

地元大和町には、映画「殿、利息でござる!」の舞台となった仙台藩の吉岡宿があります。フィギュアスケートの羽生結弦選手が殿役で出演したことでも話題になりました。

映画の公開からしばらく経ちましたが、(現在はコロナの影響で少ないですが)今でも観光にお見えになるお客様は多くいらっしゃいます。

また「雪の松島」と銘柄にある通り、言わずと知れた日本三景の「松島」も車で15分ほどの場所にございます。冬の東北は寒いですが、リアル「雪の松島」は絶景ですので、ぜひ遊びにお越しください。

―最後に、読者へのメッセージをお願いします!

3年前に杜氏に就任した「関谷海志」。先代の杜氏が「人づくり」をして育てた32歳の若い杜氏です。

就任以来「今以上に大和蔵の酒を“いい酒”に」と日々研鑽を重ね、昨年の「SAKE COMPETITION 2023」にて「純米酒部門1位」、若手ナンバー1杜氏に送られる「ダイナースクラブ若手奨励賞」受賞と、早くも結果を残しました。

そんな杜氏と蔵人が一丸となって、今後もますます磨きを掛けた「いい酒」を造ってまいりますので、すでに雪の松島をご存知の方も、初めましての方も大和蔵酒造の今後に注目していただけたらと思います。

今回ご紹介した酒蔵について

【宮城県】
大和蔵酒造株式会社
https://taiwagura.co.jp/
宮城県黒川郡大和町松坂平8-1

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酒蔵プレス編集部

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