酒蔵紹介

【花巴】美吉野醸造株式会社

美吉野醸造株式会社
奈良県吉野郡吉野町 美吉野醸造株式会社 代表銘柄:『花巴(はなともえ)』

_DSF0987


『酒蔵紹介』

当蔵元「美吉野醸造株式会社」は、紀伊半島の中心・吉野川を臨む六田(むだ)に1912年に蔵を構えました。千本桜で知られる奈良吉野で豊かな自然の恩恵を受け、手造りだからこそできる「米の旨味が伝わる酒」を醸し続けております。
千本桜で全国的にも名が知られる吉野山のある、奈良吉野地方は古代より聖域とされ修験道の歴史があります。
その開祖 役行者(えんのぎょうじゃ)が建立したと伝わる蔵王堂(国宝)には、秘仏金剛蔵王大権現が安置されており、吉野山の桜の木は、役の行者が金剛蔵王権現の姿を山桜の木に刻みお祀りしたことから、のちに信者たちにより献木として1本1本と植え続けられたことで、現代の桜の名所としてその美しき桜の風景がつくりあげられてきました。
当蔵元で醸している「花巴」の「花」は、そのヤマザクラを、「巴」は、ひろがりを意味しております。
「花巴」は、明治時代まで、吉野山にある蔵元で醸されていました。しかしながら、火事で蔵が焼失し、銘柄が途絶える危機となりました。そこで、先々代をはじめとする吉野六田の地元で4軒合同会社を設立し1912年、現在の吉野川のほとりに蔵をつくり、花巴の銘柄を引き継ぎました。
弊蔵の基本方針として、原材料である米を生産する地域の農業生産基盤をベースとした酒蔵として、生産・醸造・販売の6次産業化にて地域農業と共に発展していきたいと考えております。

『現在の酒造りの近況について』
弊蔵では、創業より上質な酸の出る蔵でした。奈良・吉野がある紀伊半島は山深いその立地ゆえに昔から保存文化が根付いている地域です。その吉野の発酵・保存食文化と共にある酒造りとは何かを考えると、酸を抑制する酒造りではなく、酸を解放する酒造りであると思います。
日本酒で酸というと酸っぱいイメージが先行すると思いますが、決して酸っぱい酒を造りたいわけではなく、酸と旨味を同調させた製法の持つ乳酸のニュアンスをかりることで、花巴のラインナップに多種多様な表情を出し、酸の楽しさを表現しております。
そのためには、弊蔵が現在行っております山廃・水酛・速醸の3つの製法が持つ酸の質感を崩すことなく全面に引き出すことが必要で、なおかつ旨味を残せる発酵が出来ることが必要になり、結果として自然淘汰と自然共存を意識した酵母無添加の製法に行き着きました。
花巴を通じて、初めての味わいに出会い、今まで気づかなかった美味しさに触れてほしい。その結果、びっくりして戸惑ったとしても、奈良・吉野に来ていただき風土を実感していただければ必ず腑に落ちる酒蔵りをしているつもりです。
美味しさの幅を広げられる酒でありたい、それが花巴の価値であるからこそ酵母に頼らず風土に根差した酒造りを続けてゆきます。※2017醸造年度より、弊蔵のすべてのお酒を酵母無添加にて製造いたします。

『イベントへお越し頂くお客様へのメッセージ』
一歩づつ確実に歩んで行けるよう、私どもが精一杯の努力を注いでお造りした「清酒花巴(はなともえ)」が皆様にご愛顧いただけますよう心より願っております。

■美吉野醸造株式会社
http://www.hanatomoe.com/

■Facebook
https://www.facebook.com/miyoshino.face/

■酒蔵のご当地情報(奈良県吉野郡吉野町)
http://www.town.yoshino.nara.jp/

 この記事が気に入ったら、いいね !・シェアしよう
最新記事をお届けします!

  • この記事を書いた人

酒蔵プレス編集部

あなたと酒をつなぐSAKEメディア 「酒蔵PRESS」では、Made in JAPANの日本酒を中心に、和酒(日本酒、焼酎、泡盛、梅酒、リキュール、地ビール、日本ワインなど)に関わる情報を発信しています。

-酒蔵紹介
-

© 2024 酒蔵プレス