旭酒造株式会社(本社:山口県岩国市、代表取締役社長:桜井一宏)が今年度で4回目の「最高を超える山田錦プロジェクト2022」グランプリの発表会を開催。
2022年度のグランプリは熊本県阿蘇市の「水穂やまだ」が獲得しました。
グランプリ賞金 3,000万円
熊本県阿蘇市 農事組合法人 水穂やまだ様
「受賞できると思っていなかったので驚いた。この喜びを家族や、組合の皆に伝えてお祝いをしたいと思う。」
代表で登壇された中西 洋介様ですが、グランプリが発表された瞬間には、「よしっ!」と一言喜びの声が場内に響きました。
山田錦を生産されて7年目とのことで、来年も必ず出品しますとコメントいただきました。これからどんな素晴らしい山田錦を生産されるのか楽しみです。
「最高を超える山田錦プロジェクト」とは
旭酒造と契約する全国の山田錦農家に今までの山田錦を超えるものに挑戦するコンテスト。「最高を超える」とは「最高」という頂のその先、文字通り、今までにはない山田錦を追求するものです。
グランプリ米は、60俵3,000万円という市場価格の約25倍の賞金を贈呈。
今年度は過去一番のエントリー数で90以上の農家の皆様から応募がありました。
「山田錦プロジェクト2022」概要
〇審査項目
今回の結審では、各出品者の玄米と90%精米の白米をそれぞれ専用の黒い器の上に用意し、以下の6項目でお米の審査をしました。
・粒が揃っているか
・心白が中心にあるか
・心白がより小さいか
・ツヤがあるか
・被害粒(病気にかかっているもの)がないか
・通常のお米に比べて茶色や緑に着色しているものがいかに少ないか
〇審査会
あいにく雨天ということもあり、室内の照明器具での審査を行っていたのですが、「自然光」の方がよいのではないかということで途中から窓際に審査台を移動し、照明を切って審査を行いました。
光の加減によって見え方がかなり違うとのことで、審査前から様々な試行錯誤がありました。
<初めての試みであるモニターを使っての審査>
今回、初めてモニターを導入しての審査を行いました。事前に撮影した砕米を取り除いた、各出品者の玄米と90%精米した白米をモニターに拡大して映し出し、より詳細に審査してゆきます。審査基準が大きく変わったこともあり、今までの目視検査とは異なる視点を加えました。お米を拡大することによって「心白が中心にあるか、心白がより小さいか」の確認が肉眼に比べてしやすくなったという声も。
参考:https://www.asahishuzo.ne.jp/news/blog/005248.html
編集部のコメント
日本酒造りにおいて「心白」は重要な要素ですが、磨くときにおいて心白の大きさ・位置までもこだわって、審査基準に入れている点に「獺祭」の真価を見た気がしました。
「農家の皆様に夢を持ってもらいたい」というこのプロジェクコンセプトも非常に素晴らしいと思います。
山田錦は「磨かなくてもおいしいお酒が造れる」というところから、もっとおいしいお酒をこれからも追及し続ける「獺祭」の挑戦に世界が注目しています!
懇親会にも参加させていただき、獺祭を使った料理も楽しませていただきました。
日本酒は料理にも化け、料理に合わせる飲料にも化け、日本酒の副産物「酒粕」もスイーツに化け、日本酒の可能性はどこまで広がるのでしょうか。
料理との相性も素晴らしく、食前酒から始まり、前菜・メイン・デザートまで、すべて合わせきる「獺祭」の味わいの強さと余韻の長さ、ボリューム感・・・「このお酒すごいな」と改めて感じました。
「日本酒は日本のものだけではない」ところから日本酒業界を引っ張っていく「世界の獺祭」を今後とも注目して参ります!