全国約 1,700 の酒蔵が所属する日本酒造組合中央会は、2022年度（１月～12月）の日本酒輸出総額が 474.92億円に達し、13年連続で前年を上回る金額に、また数量も35,895キロリットルと過去最高となりました。
輸出金額第1位は中国、第2位はアメリカで、第3位の香港を合わせると67.8%を占めています。また、輸出金額の伸び率が数量の伸び率を上回っており、1ℓあたりの平均輸出価格は10年前から2倍以上上昇しています。
高価格帯のプレミアムな日本酒が海外輸出のトレンドとなっています。
中国で日本酒は高級酒として若者や富裕層を中心に人気を集め、好みの日本酒をレストランに持ち込み楽しむスタイルがみられます。
過去最高の1.4兆円超 農産品輸出額 過去最高に
日本酒の人気の背景には、日本食ブームの回復も追い風になっています。その背景には、次のようなポイントがあります。
「日本酒」人気のポイント
・中国(北京)では、日本食レストランがこの10年で6倍以上に増え、日本酒が人気。
・中国を筆頭に高価格帯の日本酒人気が海外で高まっている。
・日本酒造組合中央会の調べでは、蔵元の7割ほどが輸出に取り組んでいる。海外の方が日本酒の価値を認めて、お金を払ってくれるという。
日本酒造組合中央会 宇都宮仁理事
「日本の方は日本酒に関してそれほど高いお金を払ってくれないんですけど、海外の方は価値を認めていただいて今払ってくれるような状態。」
参考：過去最高の1.4兆円超 農産品輸出額 過去最高に 日本食ブーム回復も 日本酒が海外で人気！13年連続で輸出増｜TBS NEWS DIG
今後の課題と展望
【輸出先として成長が期待できる国】
☆急速に日本酒市場拡大中。インバウンドも多い東南アジアに期待。
１－マレーシア(昨対比 187.5%)
２－ベトナム(昨対比 236.6%)
３－タイ(昨対比201.7%)
【海外輸出拡大における課題】
☆飲み方の周知や表示の工夫が必要
１－日本酒は世界的に認知度はまだ低い。
２－国によってはその他酒類に分類され、ビールやワインより高い酒税がかけられる。
３－ 精米歩合をアルコール度数と誤解されることもある。
【海外輸出の目標】
☆2027年までに 600億円を目指す (2022年475億円達成、13年連続前年上回る)
・国、地域ごとに綿密な輸出戦略を立て、インターネットを通じた販路拡大の支援などを図る。
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