地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第247回目の当記事では、愛知県豊橋市(とよはしし)の福井酒造(ふくいしゅぞう)を特集します。
手造りの魂、最新技術で磨く

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
福井酒造の歴史は、明治45年に始まります。初代福井盛太郎氏が、「三河の国・田原藩」の藩主であった戸田氏からその家陣跡を拝領し、戸田家の家紋入りの井戸でお酒を仕込んだのが、その始まりとされています。
福井酒造では、創業以来一貫して手作業を基本とした丁寧な酒造りを続けています。一方で、「伝統とは古き力を克服する新しい魂なり」という標語のもと、最新の技術を利用した「頭を使った酒造り」も合わせて追求してきました。
―代表銘柄は?

「四海王 大吟醸 斗瓶取り 極」
一切の妥協を排し、年間200本の限定生産です。搾る際、斗瓶(18Lのガラスの容器)取りで30数本取り出す内の極一部のみからわずか年間限定200本しか取れない極上の大吟醸酒。
スッキリとした味わいの中に、深みのある喉越しが特徴。
お薦めの飲み方:3度から7度に冷やしてお召上がり下さい。
―イチオシ商品はなんですか?

「四海王 大吟醸 杜氏の野望」
愛知県産酒造好適米「夢吟香」を100%使用。口に入れた瞬間、コメの甘味が口中に広がり、中盤から後半にかけ程良い辛みが広がりスッキリとした飲み口が特徴です。
お薦めの飲み方:冷~常温。
お薦めの料理:焼き鳥たれ。
笑顔あふれる美酒を育む

―酒造りで心がけていることは?
飲んだら笑顔になるお酒、幸せ感じるお酒、毎日飲みたくなるお酒を醸す事。すなわち「和醸良酒」。
良い水と良い米、良い麹と良い酒母、適切な温度と厳格な管理、それに何よりも良い腕が大事。一つとして欠くことが出来ません。これこそ「和」ではないでしょうか。
また、お酒は生き物であり、「育酒」という醸造の全過程は、まるで子育てのようなものです。お酒には造り手の想いや愛情や喜怒悲楽などの遺伝子が入っています。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
渥美半島の根元に位置する豊橋市。国道259号線を西に向かう事、車で1時間で渥美半島の最先端伊良湖岬に到着。島崎藤村の歌詞でも有名は″椰子の実”の故郷である。
右に三河湾、左が太平洋。絶景の海が眺められる。伊勢湾フェリーに乗れば鳥羽まで1時間。お伊勢様までも直ぐに行ける。
市内から北へ迎えば武田軍と織田軍が天下分け目の行く戦を行った戦場”長篠の場跡地”、そして更に進めば東三河の東照宮がある鳳来寺山に出向ける風光明媚な土地柄である。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
四季を通しすごし易い東三河。海と山にそして恵まれた水流の川の恩恵を受け、山の幸、海の幸も豊富な土地柄です。
ミネラル豊富な水で仕込む酒は淡麗の飲み口であれど天然水の旨味を感じられる酒質となってます。
その為、郷土で親しまれる濃いめの味付けの料理との相性も抜群。是非一度、東三河をご訪問頂き、酒と肴をご堪能ください。
今回ご紹介した酒蔵について
【愛知県】
福井酒造株式会社
愛知県豊橋市中浜町214番地
https://www.fukui-syuzo.co.jp
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