2024年（令和6年）3月 13日、地域の⾵⼟と結びついた特産品を保護する国の制度「地理的表示(GI)」に、伊豆諸島を産地とする焼酎の「東京島酒」が国税庁長官より指定されました。
焼酎のGI指定は平成17年以来の18年ぶりで、日本では、「壱岐焼酎」「球磨焼酎」「薩摩焼酎」「琉球泡盛」に次ぎ5件目となります。
GI東京島酒とは
⑴ 原料の特徴
伊豆諸島で製造される東京島酒には、3つのタイプがあります。
1.「麦こうじを使用した芋焼酎」
2.「麦こうじを使用した麦焼酎」
3.「麦こうじを使用した芋・麦のブレンド焼酎」
どれも麦をこうじ原料とした「麦こうじ」を使用することを特徴とし、年間を通じて温暖多湿な気候のもと、緑豊かな島の環境でやわらかな水を用いて製造される本格焼酎。共通の特性として、麦の香ばしさや草木のような清涼感のある香りを有し、やわらかで軽快な後口の中にコクと旨味が静かに感じられる。
⑵ 酒類の特性
・恵まれた自然
伊豆諸島は、大島、 利島、 新島、 式根島、 神津島、 三宅島、 御蔵島、 八丈島、 青ヶ島の９島と、その他の孤島及び属島により成り立っており、近海を暖流(黒潮)が流れ、温暖多湿の海洋性気候。
・焼酎の歴史
江戸時代、政治・思想犯とされた者などの島流しの地となっていた伊豆諸島では、高度な教養を持つ知識人や文化人もおり、八丈島に流罪となった丹宗庄右衛門が焼酎造りを始めた。穀物としては麦、粟が栽培されていたとされていることから、当時から麦をこうじ原料としていたことが窺える。
⑶ 原料と製法の条件
・芋類に国内で収穫されたさつまいものみを用いたものであること。
・こうじに麦のみを用いたものであること。
・水に伊豆諸島の島内で採水した水のみを用いたものであること。
⑷ 管理のこだわり
・伊豆諸島の島内で発酵、蒸留及び貯蔵が行われていること。
・原酒及び製品の貯蔵は常温で行うこと。
・麦又は芋類、こうじ及び水を原料として発酵させたもろみを、単式蒸留機をもって蒸留したもの及びそれらを混和したものであること。
・消費者に引き渡すことを予定した容器に伊豆諸島の島内で詰めること。
▼詳しくはこちらをご参照ください。
https://shimazake.com/853/
GI東京島酒を醸す「東京七島酒造組合」の活躍
東京島酒を醸す蔵によって結成された「東京七島酒造組合」は、関東圏のお酒が集う「一都三県蔵元との交流会」にも出展しました。
どの蔵も活気とやる気に満ち溢れており、焼酎業界の今後が非常に楽しみになる会でした。
東京都酒造組合と連携し、日本のお酒を広く世界に伝えていく様々な取り組みを行っていくようです。
参考資料
日本の焼酎文化を盛り上げていく東京七島酒造組合に注目が高まります！
