地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第235回目の当記事では、静岡県浜松市(はままつし)の花の舞酒造(はなのまいしゅぞう)を特集します。
古来の奉納おどりから生まれる花の舞
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
花の舞の創業者、高田市三郎が遠江国あらたま村宮口で清酒製造業を始めたのは江戸末期の元治元年(1864年)です。
元治元年はペリーが浦賀に来航した11年後、桜田門外の4年後、大政奉還の3年前に当たります。
花の舞の銘柄は天竜川系に古来から伝わる奉納おどり「花の舞」に由来します。蔵の大屋根は今も創業当時の面影を残しています。
―代表銘柄は?
「花の舞 吟醸花ラベル」
バナナやリンゴ、原料の米・麹の香りを感じます。主張しない甘さとこれを盛り立てる酸があり、はっきりとした旨味を醸しだします。
雑味は少なく、山田錦由来の甘旨味を主体として、絶妙な全体のバランスを取っています。
お薦めの飲み方:冷酒
―イチオシ商品はなんですか?
「花の舞アビス」
通常の日本酒造りに使われる酵母でなくワイン酵母を使用することで柑橘類にも似たフレッシュな香りと深く複雑な味わいを生み出したお酒です。
ワインのような酸味とほのかな甘みが飲みやすさを演出します。
お薦めの料理:魚料理との相性抜群ですがキッシュなどの卵料理ともよく合います。
地元の水と稲で醸す、テロワールの地酒
―酒造りで心がけていることは?
地元で湧き出る地下水、地元で育った稲にこだわりテロワールを意識した、本物の地酒造り。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
大河ドラマ「どうする家康」にちなんだ徳川家康ゆかりの地をめぐる旅や記念館。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
伝統酒である日本酒の他にも、革新的なワイン酵母のお酒や、こだわりのフルーツを使用した低アルコールのフルーツスパークリングなども取り揃えております。ぜひお試しください。
今回ご紹介した酒蔵について
【静岡県】
花の舞酒造株式会社
静岡県浜松市浜北区宮口632
https://hananomai.co.jp/
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