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~五感で感じ楽しみながら造る酒造り~【芳水】芳水酒造有限会社-徳島県


地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第26回目の当記事では、徳島県三好市(とくしまけんみよしし)の芳水酒造(ほうすいしゅぞう)を特集します。


日本酒一筋の酒造り。

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。

名水百選の御神水が湧く霊峰・剣山に連なる山地を南に背負い、北に四国の長流・吉野川を眼下に、その先には阿讃山脈を望む山紫水明の山峡に質朴な芳水の酒蔵はあります。

徳島県の北西部に位置し、温暖な四国には珍しく日照時間が短くて冬季の冷え込みも厳しく、酒造りや酒の貯蔵にはとても恵まれた土地柄で、1913年の創業以来、日本酒一筋で酒造りを営んで参りました。

「芳水」の由来は、昔舟を浮かべ清酒を酌み交わしながら漢詩を詠む優雅な遊びが行われていた頃、清らかな流れに美しい景観をうつしていた吉野川を芳水(よしのみず)と詠んで先人達が称えていたことに因んで「芳水(ほうすい)」と命名致しました。

―代表銘柄は?

  • 芳水
    酒造りに当たって最も重要なのが原料米と醸造用水です。原料米は全国から取り寄せる事は出来ますが、醸造用水は基本近隣ないし敷地内の井戸で調達するしかありません。

    酒蔵のある徳島井川は吉野川の南に位置し吉野川の伏流水を使用し、水質は硬水であり発酵が旺盛で辛口の清酒を醸すのに適しており、基本辛口で切れ味のよい量も飲めるタイプになっており私自身も酒好きで清酒を少量楽しむより量を求めるタイプで食事と一緒に楽しめるタイプの清酒を追及しております。

―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?

清酒 芳水は四季折々でお酒の表情が変化するのを商品構成としており冬・春季は新酒で一番初めに搾る昨日しぼった酒、純米吟醸無為淡霞がオススメです。
兵庫山田錦を原料とした純米生原酒など生原酒で濃い目の味を地元の硬めの木綿豆腐の鍋料理と合わせてどうぞ。

夏は吟醸生酒と生貯蔵の土用酒があります。純米吟醸淡遠生貯蔵の少し軽めな味は地元吉野川の鮎の塩焼と一緒に楽しむことをおすすめします。

秋は地元の山菜料理と一緒に旬の冷やおろしが楽しめます。
山田錦と雄町の両方で醸した味の違いや熟成味を堪能していただきたいです。

また、上撰特別本醸造、特別純米酒は常温や冷や、燗でも楽しめる料理を特別選ばない万能型の清酒でございます。

やはり安全醸造!! その為には、清潔、整理整頓、健康管理。

―酒造りではどんなことを心がけていますか?

目には見えない微生物を扱う仕事なので、出来るだけ清潔にし、蔵人がけがや事故を起こさないよう整理整頓すると共に、蔵人の健康状態を常に意識しています。

併せて大切にしている事は、米など原料の品質も大事ですが、毎年お米に状態、気候など同じでは無い環境の中で、如何に芳水というブランドの清酒を進化させながらも安定的に造るのか?

酒造りは、長期間朝早くから昼夜を問わず作業し、大変な事もあります。しかし作業に専念するばかりでは無く、日々のコミュニケーションの中から感性を豊かにし、五感で感じ楽しみながら造る酒造りを心掛けており、多くのお客様からの「美味しかった」という言葉を聞くために日々精進しています。

―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。

毎年2月に「四国酒まつり」が開催されます。2000年に開始した当初は、地元酒蔵のみの参加で来場者数も1400人程でしたが、最近では四国4県の選りすぐりの銘酒も数多く集結し、3万人に迫るまで拡大し三好市の冬の一大イベントとして定着してきました。

当蔵でもしぼりたての新酒や蔵開き限定酒等の試飲販売や、蔵人による酒造りの説明を行い多くのお客様にご来場頂いております。

更に、「四国遍路を世界遺産に!」を合言葉に、四国4県88種の地酒が集結。これまでにないスケールの日本酒頒布会が誕生しました。

1本ずつ違う書き下ろし特製絵巻ラベルを眺めながら、思いを巡らし飲み比べる楽しさ、四国霊場や四国の地場産品を応援する歓びを味わって頂ければ幸いです。88種全てのラベルを集めると「おへんろ絵巻」の完成です。

―最後に、読者へのメッセージをお願いします!

芳水酒造は創業1913年清酒製造一筋家業として営んでまいりました。先代は阿波刻み煙草の製造を家業としておりましたが、専売法の施行で酒造業に転業。

戦後の米不足も経験、清酒製造もままならない状態だったと聞いております。私で4代目になり、会社に携わって40年近くになりましたがその間も浮き沈みもありましたが今日も順調に清酒製造が出来ている事に関して感謝しております。

また最近はお客様の嗜好も多様化され難しい時代になってきたと痛感しておりますが不器用な私でも基本は踏襲しつつも時代の変化に柔軟に対応していく事も考えなければならないと感じており、酒自体が主役でなくても食中酒として輝くものを醸していかなければならないと実感しております。

今回ご紹介した酒蔵について

【徳島県】
芳水酒造有限会社
http://www.housui.com/
徳島県三好市井川町辻231番地の2

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酒蔵プレス編集部

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