地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第25回目の当記事では、福岡県北九州市(ふくおかけんきたきゅうしゅうし)の無法松酒造(むほうまつしゅぞう)を特集します。
地方創生の成功モデルの1つになりたい 。
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
1877年(明治10年)に現在の地(国定公園でもある平尾台のふもと)にて創業。紫川の支流・東谷川の上流にあたり、豊かな自然環境の中、伝統の技で酒造りを続けています。
その中で時代にあった商品展開ができないか日々模索中です。価値観を共有していただくことでさらなる飛躍を目指しています。
地域活性化!! 地元で採れたものを清酒や焼酎、リキュールの原材料に使用したいと思っています。現在、弊社で仕込んでいる清酒は、福岡県産のお米を使用しています。
清酒の需要を掘り起こすため、トレンドは押さえつつも、弊社にしかできないアイデアを出していき勝負して、地方創生の成功モデルの1つになりたいと思っています。
―代表銘柄は?
- 無法松
- 舞姫
―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?
無法松 吟醸酒は厳選した原料米を精米歩合60%以下に磨き、福智山系の名水(水源の森 百選)でじっくりと長期低温発酵させました。
淡麗でマイルドな味わいと香味のバランスがよくとれた爽やかな吟醸酒。フルーティーな吟醸香とすっきりとした味わい。かつやさしい口当たりとなめらかな喉越しとなっております。焼き鳥などに合わせていただけますと幸いです。
「一麴、二酛、三造り」
―酒造りではどんなことを心がけていますか?
日本酒はすごく繊細な味わいなので1つ1つ時間をかけて丁寧に造るよう心がけています。お客様が喜んでもらえるように日々酒質の向上に励んでいます。
去年よりも少しでも美味しいものができるよう毎年試行錯誤しながらお酒造りに取り組んでいます。また安全安心な酒米かを見極めるため圃場(農作物を栽培するための場所)を実際に見学して農家さんと話をして確認しています。
弊社で造る日本酒の多くは福岡県産米のものを使用しております。ただ少しでも美味しいものを造る上で他の県産米の酒米などを使用ことも必要です。例えば五百万石など淡麗な味わいにしたい時などに使用することがあります。どうしても単一の酒米だと表現する幅が狭いため、他の酒米で補えればと考えています。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
「平尾台」が観光などでオススメポイントの1つです。北九州市民(福岡県民)の憩いの場所です。コロナ禍前は年間25万人の観光客の方が県内外問わずみえています。
また海外旅行客の方ではお隣韓国の若い方もみえています。盛り上がっている話題では北九州市がポップカルチャーを応援していたり、スポーツ(サッカーやラグビー)も盛んです。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
日々奮闘してくれている医療従事者の皆さまに心から感謝します。コロナが一日も早く収束しますよう、コロナと闘っている患者さんが一日も早くお元気になられますようお祈りしながらできることを続けていきます。
感謝の心を忘れず今できることを最大限の努力で邁進していきたいと思っております。応援しています。読者の皆さまにおかれましては精神的にも体力的にもお疲れのこととお察しします。
このような状況下で全国の酒蔵を支えてくださりありがとうございます。心や社会が不安定な時こそ、他人を思いやる心や感謝の気持ちを言葉にしながら、みんなでこの危機を乗り越えていきましょう!!
今回ご紹介した酒蔵について
【福岡県】
無法松酒造有限会社
http://muhomatsu.ntf.ne.jp/
福岡県北九州市小倉南区大字新道寺310番地
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