地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第80回目の当記事では、茨城県笠間市(いばらきけんかさまし)の磯蔵酒造(いそくらしゅぞう)有限会社を特集します。
田んぼだらけの町で自分たちで育てた酒米で造る酒
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
「稲田」という田んぼだらけの町で、自分たちで育てた酒米と、地元のみかげ石の岩盤から滲み出た「石透水」を使い、たくさんの皆さんとの関わり合いの中、地元の蔵人達が伝統手造りによる「技と心」で、米の味と香りのする「ライスィ」な日本酒を醸しています。
―代表銘柄は?
地元稲田地区が「稲の郷(里)」と呼ばれていたことから「稲里(いなさと)」を代表銘柄としています。時代に流されない田舎臭さ、ローカル感が自慢ですね。
―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?
飲まれる方々の好みの肴や温度により異なるので「いちおし」は難しいですが、水、米、杜氏、蔵人、麹菌、酵母菌…その全てが地元産な、何気なくもだからこそ有難い茨城の日常の集大成「稲里 純米大吟醸 日々是好日」を貴方のお好みのやり方でぜひ。
“目指す旨さ”ができたかどうかが酒造りで重要なこと
―酒造りで心がけていることは?
重要なのは“こだわり”ではなく“目指す旨さ”が出来たかどうか。毎年変わる米の質や気候の中で、仕事、技を変えることで、毎年変わらぬ“目指す旨さ”を造らなければいけません。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
肴に合わせてまずは常温、酒が五月蝿かったら冷やし、物足りなければお燗を…これだけで随分と幸せ感が増すので流行ってますね。
あっ!当蔵の使用する仕込水の源であります「稲田石切山脈」は人知れぬ絶景ですよ。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
嬉しいときに仲間と飲むと嬉しさは倍増しますし、逆に悲しみは半減します。
つまり、当蔵の酒の存在理由の理想は人と人との潤滑油。
酒だけが単独で存在するのではなく、人とのコミュニケーショや日々の喜怒哀楽と共に生活に寄り添うものでありたいですね。
今回ご紹介した酒蔵について
【茨城県】
磯蔵酒造有限会社
https://isokura.jp/
茨城県笠間市稲田2281番地の1
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