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富士山伏流水で醸す飲み飽きしない酒造り【甲斐の開運、北麓、冨麓、雪解流、大雄峰】井出醸造店-山梨県

地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第79回目の当記事では、山梨県南都留郡(やまなしけんみなみつるぐん)の井出醸造店(いでじょうぞうてん)を特集します。

冷涼な富士北麓の気候と、豊かな清冽な水でつくる清酒

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。

「甲斐の開運」醸造元井出醸造店は江戸中期(1700年頃)に始めた醤油醸造が前身です。江戸末期(1850年頃)に、当家十六代の井出與五右衞門が、標高850mの冷涼な富士北麓の気候と、豊かな清冽な水に着目し、従来の醬油醸造に合わせて清酒の製造も始め、現在に至っています。

現在では清酒のほか、リキュールやウイスキーの製造も開始し、一年を通して製造風景をご覧いただけます。

―代表銘柄は?

「甲斐の開運」です。

名前の由来は、江戸末期、皇女和宮の婚姻をきっかけに製造を始めたため、それにちなんで「開運」と命名し、その後「開運正宗」として長く親しまれてきましたが、昭和60年より「甲斐の開運」を正式名として現在に至っています。

すっきりと味の広がりのある酒質は地の野菜を使った郷土料理と相性抜群

―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?

当蔵では様々な酒類の清酒を製造しています。大吟醸酒や純米大吟醸酒「冨麓」は毎年数々の賞もいただき、地域を代表する高級酒になりますが、現在最も力を入れている酒種は、富士北麓の酒米を使用して醸した純米酒や、本醸造酒「天下山麓富士の山」になります。

すっきりとしてしかも味の広がりのある酒質は様々なお料理と相性が良く、特に地の野菜の煮物など郷土の産物とよく合います。

―酒造りで心がけていることは?

守るべき伝統の技術を極力踏襲し、また新鮮な感覚での技術の向上にも目を向けています。まさに、温故知新の精神で、大切に醸されてきた匠の技を継承し、未来につなげていきたいと考えています。

いつまでも信頼され、ますます安心なお酒を皆様にお届けできるよう私たちは全力で取り組んでいます。

レジャー施設の点在する河口湖南岸は国内外の観光客で賑わいを見せる場所

―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。 

井出醸造店が位置する富士河口湖町は、富士北麓河口湖南岸に位置し、酒蔵の最北端は湖の外周道路に面している観光地のど真ん中に位置します。

酒蔵見学は、ほぼ毎日予約にて実行しておりますので、国内外を問わず多くの観光客が来訪されています。周辺には様々なレジャー施設も点在しており、富士山のビューポイントも多いので、夏のシーズンには大勢の観光客で賑わっています。

―最後に、読者へのメッセージをお願いします!

新しい時代の流れとともに日本人の生活スタイルも様々に変化している現在、日本らしさ、日本人らしさの見直しが問われているのではないでしょうか。

日本の美しい四季、日々変わっていく季節の風景の中で、旬の味を生かした日本の味、その中に国酒としての日本酒もあります。春の桜、夏の青葉、秋の紅葉、冬の雪景色に代表される様々な雰囲気の中で楽しまれてきた日本酒の良さ、「稲の国の稲のお酒」まさに日本が凝縮されたスローフードの癒しの酒造りをこれからも追及していきます。

今回ご紹介した酒蔵について

【山梨県】
井出與五右衞門 井出醸造店
https://www.kainokaiun.jp/index.html
山梨県南都留郡富士河口湖町船津8番地

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酒蔵プレス編集部

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