地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第43回目の当記事では、和歌山県紀の川市(わかやまけんきのかわし)の九重雜賀(ここのえさいか)を特集します。
「おすしの発祥の地」という地理的背景と、「赤酢」と「日本酒」を共に醸してきた歴史的背景

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
一世帯当たりの食酢の使用量が日本でもトップクラス、「おすしの発祥の地」といわれている和歌山県で赤酢の製造元として1908年に創業しました。
創業者は「より良い赤酢を製造するのには、赤酢の原材料である酒かすの元となる日本酒から造るべき」という考えと「食事に合う日本酒を造りたい」という夢から、1934年日本酒の製造を開始しました。
和歌山県の、そして日本の食酢文化と共に歩んで百有余年。「おすしの発祥の地」という地理的背景と、「赤酢」と「日本酒」を共に醸してきた歴史的背景、この2つ背景をもとに、「おすし」に使用する「赤酢」、共に楽しむ日本酒、そして食前食後に楽しむリキュール・ノンアルコールリキュールを、全社員一丸となり醸しております。
―代表銘柄は?

- 雑賀 純米大吟醸 山田錦
- 雑賀 純米吟醸 辛口
- 雑賀 純米 山廃仕込(やまはいしこみ)
- 雜賀孫市(さいかまごいち) 純米大吟醸
- 雜賀孫市 大吟醸
―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?

弊社食酢ブランドを代表する「雑賀 吟醸赤酢」の原材料は酒かすですが、その元となる日本酒は「雑賀 純米大吟醸 山田錦」と「雜賀孫市 純米大吟醸」です。また弊社の赤酢、食酢は全て弊社日本酒の酒かすから醸されます。
「おすしの発祥の地」といわれている和歌山県で醸した、「赤酢」の原材料にもなっている日本酒を、是非「おすし」と共に楽しんでください。
―酒造りではどんなことを心がけていますか?
弊社の地理的背景、歴史的背景をふまえながら、【「おすし」と共に楽しめる日本酒】をテーマに品質を設計し、その設計を再現できる酒造りを心がけています。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。

「八咫烏(やたがらす)」を旗印(はたじるし)に、大海原を見て夢を馳せ、戦国風雲の中を疾駆した雜賀孫市率いる雜賀衆の痕跡をたどりながら、雜賀衆の末裔が代表を務める九重雜賀の「八咫烏」がデザインされた日本酒と「おすし」を楽しむのは一考かもしれません(笑)
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
「赤酢」と「日本酒」を共に醸す全国でも大変めずらしい蔵元です。
全世界で大人気の「おすし」とともに、弊社日本酒を是非楽しんでください!
今回ご紹介の酒蔵について
【和歌山県】
株式会社九重雜賀
https://kokonoesaika.co.jp/
和歌山県紀の川市桃山町元142-1
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