地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第84回目の当記事では、兵庫県三田市(ひょうごけんさんだし)の岡村酒造場(おかむらしゅぞうじょう)を特集します。
春が来ると田を耕し、冬が来ると酒を醸す
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
創業明治22年(1889年)、ここ三田市には、明治の中頃には、14軒の造り酒屋があったが、当蔵が三田市で唯一の酒蔵となりました。現在、5代目です。
大阪・神戸のベットタウンとして人口増加率NO.1だったニュータウンのある三田市。一方で、平成26年に江戸末期に建てられた当酒造場が兵庫県景観形成重要建造物に指定され、昔と変わらない田園風景の恵まれた気候風土の中で、酒造り守りてひとすじ寒に入ります。
春が来ると田を耕し、冬が来ると酒を醸します。米、水、人と自然の力にゆだね、当主が杜氏となり仕込む酒は、味わい深いです。
―代表銘柄は?
- 普通酒
・千鳥正宗(かつては、「山草正宗」だったが、大正の頃、古代より縁起の良い鳥とされる千鳥にちなんで「千鳥正宗」に改める) - 特定名称酒のみ公募でネーミングを募集し、平成22年より採用
・純米大吟醸「三福田」
・純米酒「三田壱」
・本醸造「羽束山」「有馬富士」 - 日本酒に地元産の梅を加えて蒸留したお酒、平成18年より販売
・スピリッツ「うめ~ぇさんだ」
―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?
- 三田壱 純米酒
・濃い味付けの料理
・ジビエ料理
地域の米・水・人とのかかわりの中でこだわり酒を造る
―酒造りではどんなことを心がけていますか?
代々受け継いできた酒蔵で手間ひまかけて、当主自ら杜氏となりすっきりとこくのある酒になれよと心を込めて仕込みます。
自家田での酒米作りから酒造りまで、地域の米・水・人とのかかわりの中でこだわり酒を造ります。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
ニュータウンには、「神戸三田プレミアムアウトレット」、小山ロールが有名な「エスコヤマ」等があり、一方で、田園風景の広がる地域には、「花山院」、「花のじゅうたん」等があり、全国から観光客で賑わっています。
また古民家カフェ、地場野菜を使用した古民家レストランもオープンしました。
地産地消に力をいれています。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
ニュータウンから一歩足を踏み入れれば、四方山に囲まれた日本の原風景の広がる中にある小さな酒蔵です。醸し出される酒は、全国に流通していない地元のみで販売、愛飲されている酒です。恵まれた気候風土の中で醸されたこだわりのお酒を味わいに、ぜひ、お立ち寄り下さい。
今回ご紹介した酒蔵について
【兵庫県】
岡村酒造場
https://www.eonet.ne.jp/~okamura-sake/
兵庫県三田市木器340
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