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【取材レポ】寝静まった酒蔵を歩く!?佐渡島・天領盃酒造の「DARK NIGHT SAKAGURA TOUR "TEN-NIGHT"」に参加してきました!

2018年7月28日(土)、新潟県佐渡市(佐渡島)にある天領盃酒造『夜中の酒蔵を見学する』というレアな体験をしてきました。

週末限定ですが夜のアクティビティが多くない佐渡観光の一つとして非常にオススメのイベントです。予約は電話ででき、1日最大20名、最低2人からでも開催していただけるとのことなので、佐渡に行く人は要チェック!

WEBサイトも、8月12日にリニューアルオープンしたばかりです!
本記事の最後にリニューアルオープン記念のクーポンコードもお知らせしていますのでお見逃しなく!

新潟県佐渡島へ!

酒蔵がある佐渡島は、新潟・寺泊・直江津港からのフェリーが唯一のアクセスです。各港からは約1時間~2時間半。今回のイベントは夜ですから、日中はゆったりとした船旅と、佐渡観光を楽しむのも良いでしょう。

佐渡汽船の船旅/佐渡金山 道遊の割戸/トキの森公園の朱鷺ポスト

天領盃酒造は、新潟からの船が着く両津港から車・タクシーで10分弱のところにあります。集合時間は日も沈みきった20時半!両津港や蔵の周辺にもいくつか宿があります。飲食店や宿では地元食材を使った料理を楽しめますので、早めの夕食とってから蔵に向かうのがオススメです。

20時半集合!いよいよ夜の酒蔵ツアーへ

20時半、酒蔵の前に着きました。ですが・・・直売店として営業している入り口も本当に真っ暗です・・・。「え?ここで合ってる?」と躊躇しつつ、店内に人影がちらりと見えたので、意を決して突入します。

集合場所の直売店も真っ暗で心配に・・・ではなく期待が高まります

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迎えてくださったのは、蔵元の加登仙一(かとうせんいち)さん。今年25歳、訪問時では日本最年少の蔵元(酒蔵の代表)で、なんと自らご案内してくださるとのこと!

最年少蔵元 加登仙一さん自らお出迎え

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「それでは早速行きましょう」と参加者に1本ずつペンライトが渡されます。本当に建物の明かりはなし!思わず、「もしかして肝試しみたいなイベントなんですか?」と聞いてしまいましたが、途中に驚かす人が出てくるようなことはないようなので一安心(?)

ペンライト一本で蔵へGO!/常夜灯以外、真っ暗な蔵を歩きます

直売所から外に出てからは、佐渡島の北側に位置する金北山(きんぽくさん)を見ながら(といっても真っ暗なのでシルエットしか見えません)、山と蔵の途中に民家などはほぼなく良質な水を酒造りに使うことができている、ということを伺います。6月ごろであれば、なんとこのツアー中、酒蔵の敷地内で蛍も見られるとのこと。

そしていよいよ建物の中に入っていきます。まずは原料である酒米の説明から。自家精米をしている蔵というのは実は全国でも多くはないのですが、こちらには精米機が2つもあり、その内1台は、なんと日本に7台しかないという「減温減湿精米機」だそうです。精米中の温度や湿度をコントロールすることで、酒造りに悪影響となる酒米の「割れ」などを防ぐことができる、非常に高性能な設備

もちろん酒米自体も非常にこだわっており、天領盃のお酒の多くは「五百万石」、「越淡麗」で造られており、これらはすべて佐渡島内の独占契約農家で栽培された酒米が使用されています。

右が「減温減湿精米機」/佐渡産「越淡麗」精米歩合40%

仕込み蔵では、米麹を造る製麹機(せいぎくき)やタンクなどを見学します。これらの工程も、非常に設備が整っていており温度や安全衛生などがしっかりと管理され、少量多品種のお酒が醸造されていると感じられるツアーでした!

圧搾機の前で/瓶詰めを待つお酒が入っている夜の蔵/管理設備も非常に整っています

約30分の見学を終えた後はお待ちかね?の角打ちタイム!蔵元や他の参加者と一緒に、天領盃の各銘柄を利き酒することができます。一杯は参加費に含まれておりお代わりはキャッシュオンですが、リーズナブルなお値段。見学に引き続き、真っ暗な中お酒を飲むのですが、不思議と他の参加者とも親近感が沸いてきます。しかも蔵元とお話をしながらゆっくり利き酒をできる機会は貴重です!

蔵元や参加者と一緒に利き酒!/熱燗コンテスト金賞の純米酒も

「YK-35 純米大吟醸」「辛口原酒」などなかなか飲めないお酒も多いですが、蔵元のお気に入りは「全国燗酒コンテスト2018」で金賞を取った「天領盃 純米」とのこと。確かに飽きが来ない穏やかなお酒で、食事と共に楽しみたい!と思わせてくれるお酒で、大変美味しく感じました。

夜通し楽しみたい!と思ってしまうほど非常に楽しい会になりましたが、翌日も佐渡の自然や食べ物が待っています。後ろ髪を引かれつつ蔵を退散し「来年は蛍を口実にまた来ようかな」と思わせる素晴らしい夜になりました。

このような楽しいツアーですが、今年3月に就任したばかりの蔵元が、連休を利用して佐渡を訪れたお客様から「佐渡って夜遊ぶところないですよね」という話をきき、なんと翌日からすぐに始めたという素晴らしいスピード感で生まれたイベントです。これから酒造りのビジョンについても大変な熱意を聞かせていただき、「天領盃」は今後注目していきたいブランドです!

佐渡を訪問する際はお見逃し無く!

【イベント詳細】
場所 :天領盃酒造 新潟県佐渡市加茂歌代458
時間 : 夏季のみ毎週金・土・日 見学20:30~21:00、角打ち21:00~22:00(角打ちからの参加も可能)
人数 :一日最低2名より開催、最大20名
参加費: 1,500円/人(利き酒1杯つき)
備考 : 要予約・問合せ先 0259-23-2111

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【酒蔵情報】
酒蔵名:天領盃酒造株式会社
住所 :〒952-0028 新潟県佐渡市加茂歌代 458
直売所:営業時間 月~日 9:00~17:00(年末年始休業)
HP   : http://www.tenryohai.co.jp/
Twitter: https://twitter.com/tenryohai_sake
備考
・駐車場  有り
・試飲販売 有り
問い合わせ先 TEL 0259-23-2111 FAX 0259-23-2901
e-mail:info@tenryohai.co.jp

↓WEBサイトリニューアルオープン記念のクーポンコードはこちら!
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※クーポンは予告なく終了になる場合があります

 

【取材・写真】藤井 耕太
日本酒学講師・唎酒師・国際唎酒師。純米大吟醸「想定内」「想定外」というブランドで日本酒のプロデュースも手がける。

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酒蔵プレス編集部

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