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クラシックな素材から、過去に生きない酒を造る、創業300年の酒蔵が挑むニュークラシックな日本酒造り【吾有事】奥羽自慢株式会社‐山形県

地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第138回目の当記事では、山形県鶴岡市(つるおかし)の奥羽自慢(おううじまん)を特集します。

若き醸造責任者が打ち出す新ブランド『吾有事』

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。

1724年(享保9年)から続く、老舗酒蔵が直面した経営難。庄内の酒文化を守るべく隣町の楯の川酒造が蔵を引き継ぎました。

2017年に弱冠26歳にて現役員「阿部龍弥」が醸造責任者に就任、新ブランド「吾有事」を立ち上げました。「吾有事」は山形の蔵としては珍しく「酸」を基軸にした味わい、奥に潜む微発泡感を大切にした日本酒です。

シンプルだが飲み口に新しさと楽しさを感じる、そんな味を目指して日々お酒を醸しています。

―代表銘柄は?

「吾有事 純米大吟醸 雲の上
「吾有事」の顔と言える一本。今季から原料米を「雪女神」へ変更し、フルーティーな香り、上品な酸味と甘味をしっかりと感じられるお酒になりました。

  • お薦めの飲み方:
    10℃前後に冷やしたお酒を清酒グラスやワイングラスなどに注いでお召し上がりください。
  • 合う料理・おススメ料理:
    桃のカプレーゼ、チーズケーキ、ピッツァマルゲリータ、カルボナーラなど。

「吾有事 特別純米」
吾有事のスタンダード。冷酒でキレ、燗酒で米の旨味を楽しめる万能酒。和食から洋食、中華までどんな食事とも相性◎!

  • お薦めの飲み方:
    10℃前後で穏やかながら上品な香りと、スムーズな酸と米の甘みをお楽しみいただけます。燗酒の場合はゆっくりと50℃前後まで上げると米の旨味と柔らかい酸をお楽しみいただけます。
  • 合う料理・おススメ料理:
    ラザニア、おでん、グラタン、鮭のホイル焼き、ぶり大根など。

―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?

  • 「吾有事 純米大吟醸 火先

山田錦を使った辛口酒。トロピカルフルーツのような上立ち香にぴちぴちとした口当たり。
5~10℃にしっかりと冷やしてから、温度によって移ろうフルーティーな香りとシャープな酸、米の旨味のバランスの変化を楽しんでほしいです。

南禅寺豆腐、庄内産の夏野菜を使ったカレー、焼き鳥、鶏のから揚げ、タコのマリネなどがお薦めです!

 

テイスティングレポはこちら!

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飲み手も造り手も酒造りを楽しむ

―酒造りで心がけていることは?

飲み手がワクワクするようなお酒を造ること。そのために造り手も酒造りを楽しむことが大切だと思っています。

味わいの面では、上品な酸とガス感のあるフレッシュでジューシーなお酒をコンセプトに「吾有事」を醸造しています。よりきれいな麹をつくり、雑味の少ないクリアで優しい味わいを目指して2022BYの製麹作業において仲仕事を無くしました。

仲仕事を行わないことは、甘味成分であるグルコースを生成する酵素(グルコアミラーゼ)が多く生成される温度帯(40℃)へ素早く移行すること。雑味成分(アミノ酸)が多く発生する中温域(35~37℃)を素早く抜け出すことにつながりました。

―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。

2021年より蔵の向かいに「HOCCA WINERY」というワイナリーを建設しました。

阿部を筆頭に、「吾有事」を造る蔵人がワインとシードルの醸造を行っています。「HOCCA WINERY」が大切にしているテーマは「キュートな酸」を表現することです。

日本酒の感性を果実酒に、果実酒の感性を日本酒に。常識にとらわれることなく、鶴岡の風土を表現する美味しい日本酒と果実酒造りに取り組んでいます。

―最後に、読者へのメッセージをお願いします!

奥羽自慢で醸造責任者をしております、阿部龍弥です。

「吾有事」は飲めば時間をわすれるくらい楽しいお酒だと思います。造り手である、私たち自身も時間をわすれるほどに没頭して酒造りに励んでいます。

楽しい宴会の席でも、一人でゆっくりと過ごす時間でも寄り添える美味しい日本酒「吾有事」をお届けしていきますので、応援よろしくお願いします。

今回ご紹介した酒蔵について

【山形県】
奥羽自慢株式会社
https://oujiman.com/
山形県鶴岡市上山添字神明前123番地

 

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  • この記事を書いた人

酒蔵プレス編集部

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