秋が深まり冬が迫る栃木県内で、日本酒の仕込みが本格化し始めた。
大田原市の天鷹(てんたか)酒造では22日朝、蒸された酒米が、もうもうと湯気を上げていた。3回に分けて仕込む「3段仕込み」が主流で、この日は1回目の「初添え」。170キロの酒米を、麴(こうじ)や酵母からなる「酒母」に混ぜるのは力仕事だ。後日、「仲添え」「留添え」を行い、25日間ほど発酵させるとできあがる。
写真は、第1回の仕込み【初添え】が行われた。麹(こうじ)や酵母からなる「酒母」が入ったタンクに、蒸した酒米を混ぜていく。
この日仕込んだ酒は、11月中旬に「しぼりたて新酒」として店頭に並ぶ予定。副杜氏(とうじ)の竹之内博司さん(43)は「新酒の生酒は辛みと酸味のバランスがよく、飲み飽きません。もつ鍋と合わせるのが私のお気に入りです」と話した。(岡野彩子)
出典:朝日新聞DIGITAL