地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第147回目の当記事では、秋田県秋田市の秋田晴 (あきたばれ)を特集します。
新屋の湧水から生まれた、伝統ある秋田地酒
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
秋田市新屋はかつて秋田地酒発祥の地として知られており、酒の産地として名を馳せていました。新屋は湧水の町として知られています。海岸沿いの砂丘地にあり、現在も町のいたるところに豊富な湧水や井戸が点在しています。
また、雄物川の河口付近に位置した、船着場であったことから物流が盛んでした。その為、上流で取れた質の良い酒米が手に入りやすく、日本酒の醸造が大いに栄えました。
醸造業に適した地であった為、明治時代頃には12軒もの蔵が酒造りをしていました。しかし、現在は秋田晴を残すだけとなっています。
秋田地酒発祥の地としての誇りと伝統を受け継ぎ、多くの人達においしい日本酒を届けることが秋田晴の使命です。
―代表銘柄は?
代表銘柄は「大吟醸 秋田晴」です。
秋田晴が古くから使っている酒米「吟の精」を、秋田県総合食品研究センターが開発した新酵母「AKITA雪国酵母UT-1」で醸造した大吟醸酒です。
華やかな香りとスッキリとした味わいが特徴です。
―イチオシ商品はなんですか?
- 「大吟醸 秋田晴」
米、麹、酵母、水といった原料全てが秋田産の大吟醸酒です。
秋田県産酒造好適米「吟の精」で醸造華やかな香りとスッキリとした味わいが特徴です。リーズナブルな価格(720mℓ、1,300円)のため日々の食卓を贅沢にしてくれる商品です。
最近の受賞歴:全米日本酒歓評会2021 金賞、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2022 金賞
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全量蓋麹造りと品質管理で、最高の味を届ける。
―酒造りで心がけていることは?
「全量蓋麹造り」
最高の味を届けるために「全量蓋麹造り」。
麹造りは日本酒の味を大きく決める大事な作業です。秋田酒造では酔楽天、秋田晴を含め、全ての麹造りを「麹蓋」という小さな箱を用いて作っています。
一度に作れる量は少ないですが、出来上がる麹は日本酒造りにとって最高の仕上がりです。
「品質管理」
最高の状態を保つために「品質管理」瓶詰めされた商品は年間を通して-5〜-3℃に保たれた冷蔵倉庫にて保管されます。
保管時の環境による酒質の変化を極力抑え、常に最高の状態で味わっていただけるよう、管理を徹底しています。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
近くに秋田公立美術大学のガラス工房が完成しました。秋田晴を作家の酒器で召し上がっていただければと存じます。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
小さい蔵ですが、蔵元・杜氏・蔵人の大半が30代の社員で構成されています。新しい技術や設備の導入にも積極的に取り組んでいます。
まだ、首都圏ではあまり見かけないかもしれませんが、見かけた際にはぜひお飲みください。
今回ご紹介した酒蔵について
【秋田県】
秋田酒造株式会社
https://www.akitabare.jp
秋田県秋田市新屋元町23-28
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