地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第243回目の当記事では、埼玉県入間郡(いるまぐん)の麻原酒造(あさはらしゅぞう)を特集します。
人から人へ、さゝ浪の如く
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
初代麻原善次郎は琵琶湖の畔に生まれ、九歳にて東京青梅の酒蔵へ奉公に入り、明治15年、二十九歳の時、毛呂山にて開業するに至りました。現社長で五代目となります。
―代表銘柄は?
「琵琶のささ浪」
『近江やに名高き松の一本木 先から先へと開くさゝ浪浪』
心をこめて人に喜ばれる酒造りをしていれば、人から人へ「さゝ浪」の如く、世の中に伝わっていくだろう。
そんな思いを初代、麻原善次郎が詠んだ歌から名づけられました。
―イチオシ商品はなんですか?
「素敵JAPAN」
麻原酒造のお酒を飲んで、素敵な時間を過ごしてもらおうと名づけられました。口に含むと思わず「素敵!」と言っちゃいます。
自家酵母で地元のさけ武蔵を発酵させた純米大吟醸は、香りは穏やかに上品に。
やや辛口の呑口はすっきりとした余韻と切れの良さが自慢です。 お刺身やお豆腐など、繊細な味わいのお料理にとてもよく合います。
お薦めの飲み方:ロックから常温
緻密な管理で、じっくり飲み続けられる酒を目指す
―酒造りで心がけていることは?
キレがあり甘くなく透明感のある、じっくりと飲み続けられるお酒を目指しています。
そのためにしっかり酵母に働いてもらえるように、醪と麹造り・原料処理をしっかり管理して、1本1本小仕込みで醸造しています。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
「流鏑馬」平安時代を起源とする由緒正しき伝統として、流鏑馬行事を毎年行っております。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
創業から140年を超える酒蔵ですが、日本酒造りだけでなく、地元名産の柚子や梅を使ったリキュール。
ワインやビール焼酎、甘酒などのノンアルコール飲料等、つねに挑戦し、新しいものをお届けできるように蔵人一同技術を追求してきます。
最近では精米歩合91%でありながら、雑味が少なくすっきり頂けるお酒の開発も行っております。
今回ご紹介した酒蔵について
【埼玉県】
麻原酒造株式会社
埼玉県入間郡越生町上野2906-1
https://www.musashino-asahara.jp/
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