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地の「米」「水」「人」。秋田県五城目町で醸す酒造り【一白水成】福禄寿酒造-秋田県

地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第75回目の当記事では、秋田県南秋田郡 (あきたけんみなみあきたぐん)の福禄寿酒造(ふくろくじゅしゅぞう)株式会社を特集します。

今年2021年は創業333年の節目の年

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。

当社・福禄寿酒造がある秋田県五城目町(ごじょうめまち)は、なまはげで有名な男鹿半島(おがはんとう)、昔は日本で2番目に広い湖であった八郎潟(はちろうがた)の東に位置した町です。

町のシンボルである森山(標高325m)の山頂からは、その男鹿半島にある寒風山(かんぷうざん)や八郎潟残存湖が一望でき、田植えの時期には周辺の田んぼに水が張られ鏡のような絶景が、実りの秋には黄金色に染まった風景がとても美しく望むことができます。

また、五城目町は山林も多く秋田杉を材料とした木材関係の産業が多い町です。この町には500年前から続く朝市もあり、春は山菜、秋田はきのこなど、山の幸と海の幸の交換場所から発展してきました。

新米でつくる「名物:だまこ鍋」は地鶏の出汁がだまこ(お米をつぶして団子状にしたもの)に滲みて絶品です。

その朝市通りに面した所に私たちの蔵があり、1688年(江戸元禄元年)に初代渡邉彦兵衛が酒造りを始めてから、今年2021年は創業333年の節目の年となります。

―代表銘柄は?

当社の一白水成(いっぱくすいせい)は2006年に誕生したブランドで、『「白」いお米と「水」から「成」る「一」番旨い酒!!』を意味しています。

香りと味のバランスを重視し、米の旨味を十二分に発揮した純米酒であります。

酒販店さんとの自主勉強会や、お客さまとの交流会などを毎年開催していただきながら、なんとかここまでやってこられたかなと感じています。

―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?

  • 一白水成 良心

THE 一白水成。こちらのお酒を基準に米違いの純米酒を比べていただければ幸いです。

食材との相性では、貝類系の組み合わせをお勧めいたします。貝類のグルタミン酸と硬水で造られた一白水成のミネラル感の相性がバッチリです。

―酒造りではどんなことを心がけていますか?

「蔵の和は最高の品質を造るものなり」
蔵の入り口に昔からの木板で掲げられている言葉です。

500年続く五城目朝市は暮らしに根付いた朝市

―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。

森山から見られる夕日やネコバリ岩などの見どころがあり、500年続く五城目朝市は暮らしに根付いた朝市で、季節ごとの野菜や山菜が並び、賑わい繁栄し続けています。

また、最近では県外移住者が増え、色々な取り組みを実施しております。

詳しくは下記URLをご覧ください。
https://gojome.net/

―最後に、読者へのメッセージをお願いします!

新型コロナの影響は飲食業界にとっても清酒業界にとっても大きな試練であり、とにかく今は辛抱の時期だと考えています。

こんな時だからこそ、自分たちの仕事が今までのままでいいのか足許を見直したり、感染が終息したあとにどういったことが起きるのか、次に打つ手は何かを考えたりしようと前向きに捉えるようにしています。自分も、今まで以上に子供や地域と接する時間が増えていい刺激を感じています。

酒蔵ができること、感動する日本酒を皆様へお届けすることは今も変わらず掲げていることです。

是非、状況が落ち着きましたら秋田県五城目町へ遊びにいらしてください。

今回ご紹介した酒蔵について

【秋田県】
福禄寿酒造株式会社
https://www.fukurokuju.jp/
秋田県南秋田郡五城目町字下タ町48番地

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酒蔵プレス編集部

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