地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第78回目の当記事では、東京都八丈島(とうきょうとはちじょうじま)の八丈島酒造(はちじょうじましゅぞう)合名会社を特集します。
大正4年創業の現在100年以上になる焼酎の蔵元
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
大正4年創業の現在100年以上になる焼酎の蔵元です。現在杜氏は3代目で、4代目とともに焼酎造りに励んでおります。
八丈島の焼酎の歴史は、1606年に最初の流罪人が流され、1881年に全員放免になるまでの275年間に1900人もの人が八丈島に流されてきました。
その流罪人の1人、丹宗右衛門による芋焼酎造りの指導と島の住人の菊池秀右衛門がさつま芋の普及したことによって八丈島に芋焼酎がもたらされました。
―代表銘柄は?
- 江戸酎
土地を耕し、苗を植え、栽培から収穫までをすべてを自分たちの手で行っており、八丈島の大地が生んださつま芋で焼酎造りに励んでおります。
八丈島産のさつま芋を100%つかい仕込んだ芋焼酎を3年間熟成させることにより、雑味や粗々しさが取れ、フルーティーな香りのする芋焼酎になっております。
―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?
江戸酎は、香りが豊かな焼酎ですので水割りがおススメです。
また、八丈島で採れたさつま芋を使いますので、基本的には島の料理には何でもあいます。(くさや、明日葉、島寿司など)
八丈島の自然や環境に配慮しながら、焼酎造りをしていきたい
―酒造りではどんなことを心がけていますか?
【原料と環境】です。
【原料】全てを八丈島産の物で造りたいと考えております。
現在はさつま芋のみで、麦に関しては国産の物を使用しております。
作る農家さんがいないことや、高齢化の影響で中々着手出来ておりませんが、将来的には麦も八丈島産の物を使いたいと思っています。
【環境】焼酎の廃液をさつま芋畑の肥料にし、出来るだけ廃液を出さないように心がけております。
小さな酒蔵ですが、八丈島の自然や環境に配慮しながら、焼酎造りをしていきたいと思っております。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
海がきれいな島ですので、昼間は思いっきり海で遊び、疲れた体を温泉で癒した後、夜は八丈島の島酒を飲んでワイワイ騒ぐ。これが八丈島のド定番な楽しみ方かなと思います。
なので、夏がおススメです。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
現在のコロナウイルスの影響で、上記で書いた過ごし方など中々出来ないと思いますが、状況が落ち着いた際には、是非、皆様八丈島に来ていただき楽しく過ごしてもらいたいです。
今回ご紹介した酒蔵について
【東京都】
八丈島酒造合名会社
http://www.hachijojimashuzo.com/
東京都八丈島八丈町大賀郷1576番地
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