地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第120回目の当記事では、兵庫県三木市(ひょうごけんみきし)の稲見酒造(いなみしゅぞう)株式会社を特集します。
盆地特有の冬場の朝の厳しい冷え込みの風土に恵まれた地域にある酒蔵
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
日本酒の最高原材料「山田錦」の一大生産地、三木市に位置する酒蔵です。明治22年(1889)に創業し、盆地特有の冬場の朝の厳しい冷え込みという酒造りには恵まれた風土の中で醸され、地酒メーカーとして本流を歩む努力を重ねています。
―代表銘柄は?
葵鶴「酒壺」は、山田錦の一大生産地、兵庫県三木市で栽培した特A地区山田錦を、全量使い、四段仕込みで熟成のbodyある濃い旨味を実現しています。
―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?
葵鶴「大吟古酒」は純米大吟醸を16年以上熟成させ、琥珀のような色と熟成香を持ち、柔らかく深い味わいを持つお酒です。日本酒の雰囲気を残しながらも全く違った味わいのお酒になり「IWC古酒部門」で4度ブロンズ賞を受賞致しました。フレンチや中華のような風味の濃い料理と相性が良く、チーズともよく合います。
自然の温度で醸し、緩やかにもろみを搾る
―酒造りで心がけていることは?
その年の気候にあわせて、品温調節せずに自然に醸し、その後もろみを緩やかに搾っています。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
蔵がある「湯の山街道」は、羽柴秀吉が三木の別所氏を攻めたとき作戦行動に利用し、また戦傷者の治療に湯の山(有馬温泉)へ送るために整備した街道です。それ以来「湯の山街道」と呼ばれ、参勤交代時代には利用されるなど重要な街道となり、有馬温泉に向かう西国大名の行列や、各地から湯治へ昔の旅人が往来し賑わいました。近くには国指定史跡の三木城跡もあります。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
色々なお料理やデザートとともに食中酒として楽しんでください。
今回ご紹介した酒蔵について
【兵庫県】
稲見酒造株式会社
https://www.aoitsuru.co.jp/
兵庫県三木市芝町2番29号
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