地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第112回目の当記事では、宮城県登米市(みやぎけんとめし)の石越醸造(いしこしじょうぞう)株式会社を特集します。
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
弊社は大正9年に地元有志4人で米を持ち寄って酒造りを開始しました。戦時中も企業整備を免れ、現在まで社業を続けられております。
登米市は古くは伊達藩北の穀倉地帯として栄え、今ではひとめぼれやつや姫などの稲作、また仙台牛の産地としても有名で農業産出額は東北地方第2位の自然豊かな地域です。
―代表銘柄は?
代表銘柄は「澤乃泉」。
創業時は開始時の由来から「澤乃友」という名称でした。その後、蔵から数百メートルの場所に良質な湧き水があることがわかり、その水を使用したことから地名と湧き水(泉)から昭和35年に現在の澤乃泉に改めました。
現在もその水源を使用し、その良質な水は澤乃泉のおいしさの秘訣となっております。
冷やすと香りが華やかな「純米大吟醸 澤乃泉 蔵の華」
―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?
弊社の原料米のほとんどが地元生産です。その地元産蔵の華を使用した主力商品「純米大吟醸 澤乃泉 蔵の華」は冷やしていただくのがおすすめです。
氷を入れたロックでもより香りが華やかに感じられます。
この香りは動物性脂肪との相性がよく、地元仙台牛の料理やチーズ、バター料理などともよく合います。
―酒造りで心がけていることは?
皆様に愛されるお酒を目指して日々研究努力に励んでおります。弊社は原料米の一部を蔵人自身が生産し安定した供給と更なる品質向上に努めております。
良質な原料を使用し地酒として地元の方に「やっぱり澤乃泉」と言っていただけるよう真心を込めて1本1本大切に仕上げることを心がけております。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
現在弊社所在地の登米市ではNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」の舞台となっております。
コロナの関係により大々的な観光誘致やイベント等は行えておりませんが、行政を筆頭に様々な取組を行っております。弊社でも「おかえりモネ」コラボ商品や酒販店様協力のPB商品などを展開しております。
新しい生活様式に対応した商品展開も手に取ってほしい
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
昨今、日本酒の消費量は低迷の一途を辿っております。更に新型コロナの影響により酒類に関わる業種は大打撃を受けております。
飲食店のテイクアウト同様、各メーカー家飲み用として小瓶タイプの商品などにも力を入れておりますので、新しい生活様式の元ご賞味いただけますと幸いです。
今回ご紹介した酒蔵について
【宮城県】
石越醸造株式会社
https://sawanoizumi.jp/
宮城県登米市石越町北郷字中澤108-1
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