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米澤城の東側、朝日が昇る方角の酒【東光】小嶋総本店‐山形県

地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第198回目の当記事では、山形県米沢市(よねざわし)の小嶋総本店(こじまそうほんてん)を特集します。

全量純米の誇り、米沢の日の出の味わい

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。

安土桃山時代(慶長2年・西暦1597年)に創業した、日本に現存する中で13番目に古い酒蔵で、江戸時代から上杉家御用酒屋を承わり、現蔵元である小嶋健市郎は24代目となります。酒名である「東光」は、米沢城から見た日の出の方角に酒蔵が位置することに由来しており「米沢の日の出の酒」を意味します。 

また、醸造アルコールの添加を一切行わない全量純米造りの酒蔵で、山形県に52蔵ある日本酒蔵の中で最大の全量純米蔵でもあります。

―代表銘柄は?

「東光 純米吟醸原酒」

熟した果実を噛み締めたかのような豊かな香りと甘味とともに、旨味のボリューム感が感じられます。原酒ながらアルコール度数が16度であるため、満足感とともに飲み疲れしにくい仕上がりです。

お薦めの飲み方:
熟した果実を噛み締めたかのような豊かな香りと甘味とともに、旨味のボリューム感がありますので、しっかりと味付けされた料理、クリーム系の味付けとよく合います。
ぜひワイングラスでお召し上がりください。

「洌 純米大吟醸」

洌は、真冬の小川のような透明感と、芯のある味わいを表します。辛口に仕上げた純米大吟醸を氷温で1年熟成させることにより、密度の高い旨味と、ドライで骨格のある質感が生まれます。ハーブのような軽い薫りをしっかりとした米の旨味が支え、食事をより美味しくしてくれるお酒です。

お薦めの飲み方:
旨みののった飲みごたえと、相反する辛口のキレが特徴。キリッと冷やせばすっきり辛口、常温近くではハリのある旨みがハッキリと顔をだします。

―イチオシ商品はなんですか? 

「東光 純米大吟醸 袋吊り 十八」

大吟醸のために生まれた山形県産酒造好適米「雪女神」を18%まで磨き、醪を酒袋で吊り重力で滴った雫だけを集めました。雪解け水のような透明感・シルクのような舌触りの中に感じる繊細な味わいです。

『十八』は精米歩合18%を示します。その値は、米本来のふくよかな甘みと旨みを残しつつ、雑味なく、最も純粋で綺麗な仕上がりを目指しました。

山形の豊かな雪解け水、その伏流水で育てられた米、山形の風土が詰め込まれた極上の雫を是非お楽しみください。

お薦めの地元料理:
淡麗でやや甘味のあるこのお酒には、素材の味を生かした繊細な料理とよく合います。

米沢の郷土料理「米沢鯉のあらい」は、最上川上流部の清水で2〜3週間しっかりと泥抜きを行うため、生臭さもなく、普通は酢味噌で食べられることが多いですが、臭みがないのでわさび醤油でもおいしく食べられます。

純米の魂、歴史の技。天然の恵みを酒に。

―酒造りで心がけていることは?

醸造アルコールの添加を一切行わない「全量純米造り」。24代蔵元の小嶋は「『日本酒』を名乗るからには日本の米だけで酒を造りたい」という強い想いの元、10年かけて輸入スピリッツである醸造アルコールの使用を削減し、全量純米に到達しました。

現在は、創業当時(400年前)に行っていた「備前甕仕込み」、さらに江戸時代移行に酒造りを支えた「木桶仕込み」に取り組んでいます。歴史を見つめ直し、原点を問い直す取り組みをスタートしています。

また、天地の恵である米や水に感謝するとともに、それらの個性を尊重した酒造りを志向します。「自然の恵みを微生物が醸して酒になる」という事実と真摯に向き合い、田んぼからの酒造りに取り組んでいます。

―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。

弊社直営店の酒造資料館「東光の酒蔵」は、東北最大級の酒造資料館です。

仕込み蔵は実際に酒造りを行っていた土蔵を改修したもので、大きな土蔵は、まるで昔の酒造りの現場に足を踏み入れたような趣を感じさせます。

広大かつ味わいのある当館の仕込み蔵は、テレビドラマや、海外有名化粧品のCMロケ地としても知られております。また建物の母屋部分は、伝統なくさび工法で建設されており、現代の技術では再現不可能とされる歴史的な建造物です。

館内は、まるで明治時代の酒蔵にタイムスリップしたかのような趣き深い空間が広がり、併設の酒販売処では東光の試飲とお買い物をお楽しみいただくことができます。

―最後に、読者へのメッセージをお願いします!

小嶋総本店は2023年2月より、日本酒製造に用いる全ての電力を、自社の酒粕を活用して発電された再生可能エネルギーに移行しました。これにより酒粕を活用した単一発電所の電源で酒造りを行う、世界初※の日本酒蔵となります。

当社はかねてより原料由来の廃棄物を出さない酒造りを行ってまいりましたが、エネルギー利用も循環型のサイクルを確立することで、製造によるCO2排出量を約3分の1まで削減させることに成功しました。当社の近隣地域でも気候変動による災害が発生する中、生産活動を見直し続けることで、持続可能な酒造りに邁進いたします。

※「世界初」: 自社調べ、2023年1月現在において、酒粕を活用した単一発電所の電力で製造する日本酒蔵として

今回ご紹介した酒蔵について

【山形県】
株式会社 小嶋総本店
山形県米沢市本町2-2-3
https://www.sake-toko.co.jp/

 

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酒蔵プレス編集部

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