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〜地元唯一の酒造所として伝統を守りながら常に新しい挑戦を進める酒造り~【美しき古里、千年の響、今帰仁城】今帰仁酒造-沖縄県


地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第70回目の当記事では、沖縄県国頭郡(おきなわけんくにがみぐん)の有限会社今帰仁酒造(なきじんしゅぞう)を特集します。

貯蔵方法や熟成によって味わいが大きく変化する琉球泡盛

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。

沖縄本島北部に位置する今帰仁村は、那覇から車で約2時間北上した、手つかずの自然や沖縄の原風景が残る場所です。

琉球王朝時代の名残を残した世界遺産「今帰仁城跡」をはじめ、毎年1月末の桜の開花時期には多くの人出があり、そんな歴史と自然が残る風光明媚な村にある唯一の酒造所が昭和23年(1948年)創業の今帰仁酒造です。

酒造りでは今帰仁村の麓にある乙羽山系の伏流水を使用して、厳選された米(インディカ種)で酒造りを行います。

受け継がれた伝統や技術を継承しながらも、新しい酒造りを追い求め地域の皆さまと共に育つ蔵を目指し、日々の酒造りに精進しております。

―代表銘柄は?

  • 美しき古里(うるわしきふるさと)
  • 千年の響(せんねんのひびき)

琉球泡盛は貯蔵方法や熟成によって味わいが大きく変化します。

お酒の持つ成分そのものが、熟成を重ねるごとに化学変化を起こして、古酒(クース)に育っていきます。

「うつくしき」ではなく「うるわしき」と読み、晴れやかで地域に愛される名を付けました。

―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?

オススメ商品は「美しき古里」です。

名前の通り今帰仁の美しい風土と名水が育んだ、代表銘柄です。

読み方は、「うつくしき」ではなく「うるわしき」で、晴れやかで良い表現も含んでおり、地域に愛される思いで名付けたものです。

度数30度ですが香りや味わいにクセが少なく、豊かな香りとほのかな甘みを感じる上品な味わいに仕上げており、料理にも合わせやすいお酒です、今や全国的な料理となった「ゴーヤーチャンプルー」には、水割りが良いですね。

「千年の響」は樽貯蔵で熟成された泡盛で、欧米から仕入れた中古樽に原酒を入れて一定期間貯蔵します。

その後に樽ごとに異なる酒質を独自のブレンド技術で整えていき、琥珀色の泡盛として、香りや味わいも独自性が高いお酒になります。

地元の食材である琉球在来豚今帰仁アグーを使った豚料理には、ロックとの相性が良く、食中酒として楽しめます。

酒蔵プレス編集部

酒蔵プレス唎酒師による「美しき古里」テイスティングノート

●香り
さわやかさと甘さがあり、マカダミアナッツやバニラなどなどを思い浮かばせます。鼻とお酒の距離によって香る感じ方が変わります。

●味わい
口当たりは非常になめらか、舌には緩やかな甘さが残ります。喉越しのアルコール感は鼻抜け香により、ひとつにまとまり、深い味わいが広がります。

●ペアリング
こってりとした濃い豚の角煮を水で割らずにそのままの泡盛と合わせて欲しい。水で薄めると豚の脂と水が喧嘩してひとつにまとまりづらい。ストレートで飲むことで脂とお酒が調和し、豚のとお酒の旨味がすぅーっと入ってきます。

●総評
普段あまり泡盛は飲みませんが、旨かった。甘みとすっきり感はアルコールに依存しておらず、原材料と製法が生み出していると感じました。歴史も感じる深い味わいです。

―酒造りで心がけていることは?

酒造りは代々杜氏から受け継がれてきた伝統製法をベースに酒造りをしてますが、黒麹菌と米と酵母から出来るシンプルな製造工程の中で違いを出してます。

三角棚と呼ばれる麹棚へ移し温度管理をしながら、黒麹菌が米の芯まで入るように仕込む時は、丁寧に発酵するように細心の注意を払います。

自分たちが納得する酒造りを追求する姿勢もありますが、蒸留酒だけに蒸留後の貯蔵・熟成で香味が変化します。

製麹をまずしっかり行い熟成させることで、蔵独自の酒が出来るように丹精を込めております。

地元出演者によるパフォーマンスや限定酒が楽しめる「蔵まつり」

―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。 

2018年の創業70周年を機に、毎年春に弊社酒蔵にて「蔵まつり」を開催しております。

2020年よりコロナ禍で開催が出来てないですが、地元出演者によるパフォーマンスや弊社の限定酒をはじめ、地元飲食店の出店もあり多くのお客様に来場いただいているイベントです。

自然豊かな村の中で開催する蔵まつりは、地元民同士が交流する場も持てるため、落ち着いたらまた開催したいと思っています。

また、今帰仁村には近くに古宇利島(こうりじま)と呼ばれる小さな島があります。

2005年に橋が開通して、全長は1,960mと、沖縄本島周辺では最も長い橋として知られています。島周辺のエメラルドブルーの海や、抜けるような青い空の美しさに魅了され多くの観光客が訪れる人気スポットです。

―最後に、読者へのメッセージをお願いします!

沖縄には琉球王朝時代から受け継がれた独自の伝統文化と共に泡盛が育まれてきました。現在でも40以上の酒蔵があり、各地域それぞれの特色を出した琉球泡盛があります。

弊社商品もおかげさまで地元の皆さま方に飲んでいただき、育ってきた蔵でございます。沖縄にお越しの際は、各地域の酒蔵に足を運んでいただくことをお勧めします。

実際に酒蔵見学をしてみて、その土地にあるお酒との出会いが生まれます。ぜひ、沖縄にお越しの際はお立ち寄りください。

今回ご紹介した酒蔵について

【沖縄県】
有限会社今帰仁酒造
https://nakijinshuzo.jp/
沖縄県国頭郡今帰仁村字仲宗根500

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酒蔵プレス編集部

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