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~淡麗優雅を目指し、水の性質に逆らわないお酒造り~【英勲】齊藤酒造-京都府


地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第52回目の当記事では、京都府京都市 (きょうとふきょうとし)の齊藤酒造(さいとうしゅぞう)株式会社を特集します。

明治時代に呉服商から酒造業へ転業

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。

江戸時代初期、初代・井筒屋伊兵衛が伏見で到来の旅人を主な相手に呉服商(ごふくしょう)を開業しました。

伏見はかつて京都、大阪を川船で結び、人流や物流の巨大ターミナルとして豊臣秀吉が開発しました。京都とは別の大きな町として明治期まで繁栄した町で、幕末の動乱から明治維新にかけて歴史の舞台となりました。明治期に入り、鉄道が通るとその流れが大きく変わり、伏見への人流や物流が衰退し始めました。

往来の旅人を相手としていたため、事業の衰退も避けられない状況となり、1895年(明治28年)に9代目・齊藤宗太郎が18歳で呉服商から酒造業に転業し、今に至ります。現在では、インターナショナルワインチャレンジやワイングラスでおいしい日本酒アワードなど、国内外のコンクールで受賞を頂いております。

―代表銘柄は?

代表銘柄は「英勲」です。

創業当時は「大鷹」「柳正宗」の銘柄でしたが、大正4年の大正天皇ご即位のご大典を記念して現在の「英勲」に変更しました。

これは酒造業を始めた9代目・齊藤宗太郎が32歳で若くして亡くなり、その戒名の1文字目が「勲」であったことにちなみ、時代の流れとともに若くして転業という大きな「英」断をした9代目・齊藤宗太郎(「勲」)であったということで「英勲」と名付けたと伝えられております。

―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?

  • 英勲 古都千年 純米吟醸
    京都府産「祝」を100%使用、55%になるまで精米した純米吟醸酒。非常にフルーティな香りとジューシーな味わいが特徴のお酒です。

    ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021、2019、2018にて最高金賞受賞しました。ワイングラスで冷やしてお召し上がり頂くといつもとまた違った雰囲気や味わいを感じることができます。

    おすすめの料理は若竹煮などです。地元の料理ではありませんが、チーズや生ハムなどともよく合います。

料理を引き立てる優雅な存在のお酒

―酒造りではどんなことを心がけていますか?

淡麗優雅を目指すべき味としております。

淡麗優雅という言葉は弊社の造語ですが、スッキリとしていて、料理を引き立てる優雅な存在のお酒のことです。味が濃すぎるなどの主張が強い酒質ではなく、味のインパクトは弱いかもしれないが、飲み飽きせずにずっと飲んでいられる味わいです。

また、お酒の味わいに水の質も大きくかかわりますが、水の性質に逆らわないお酒造りも心掛けています。

原料米は京都府でのみ栽培でき、京都府の酒蔵しか使用できない酒米である「祝」を主軸に使用し、特定名称酒は全て京都府産米を使用することにこだわっております。

―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。

伏見は大きく2つの歴史の町になっており、1つは豊臣秀吉時代のもの、もう1つは幕末時代のものです。

豊臣秀吉時代のものですと、伏見城の天守閣や豊臣秀吉が開発した伏見港の川船があり、また現在でも使用されている住所の町名に多く名残が残されております。当社の所在地も「山城屋敷町」とあり、これは豊臣秀吉時代に官位・従五位下 山城守であった大名、山中長俊の屋敷があったことに由来します。他にも毛利町・景勝町・桃山町松平筑前など、大名屋敷があったことが伺える町名が数多く残されています。

幕末では幕末志士の坂本龍馬や新選組が活躍した舞台となりました。坂本竜馬が常宿とした寺田屋や、新選組が屯所とした伏見奉行所跡、鳥羽伏見の戦いの薩摩軍本陣があった御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)などが現存します。

―最後に、読者へのメッセージをお願いします!

お酒は楽しみを感じることが出来るものです。色々なシーンでお酒の味わいだけでなく、お酒を飲むことによる楽しみを感じてもらいたいです。

今回ご紹介した酒蔵について

【京都府】
齊藤酒造株式会社
https://www.eikun.com/
京都府京都市伏見区横大路三栖山城屋敷町105

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酒蔵プレス編集部

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