地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第163回目の当記事では、長野県伊那市の仙醸(せんじょう)を特集します。
150年の歴史を誇る信州高遠の蔵
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
1866年、「天下第一の桜」で知られる信州高遠に太松酒造店として創業。その後、仙丈ケ岳にちなんで仙醸と名を変え、酒造りの伝統を受け継いできました。
2つのアルプスに囲まれ、ミネラル豊かな伏流水にも恵まれ、良質な酒米を育むのに最適な風土となっています。
高遠城跡に植えられた、150年の歳月を歩んできた桜とほぼ歴史の重なる当酒蔵では、地域に根差し、地域に貢献できる会社であり続けたいと願っております。
―代表銘柄は?
代表銘柄は「黒松仙醸 純米大吟醸 山恵錦 磨き40 」です。
長野県が美山錦に換わり、酒造好適米新品種として開発した「山恵錦(さんけいにしき)」を40%まで磨き上げ、リンゴ、白い花の香りを連想させる、芳醇で華やかな吟醸香が引き出されています。
サラリとした口当たり、綺麗な味わいを感じたあとにくる滑らかな旨味。余韻の残る吟醸香と共に米の旨味が感じられるお酒です。純米大吟醸ならではの綺麗さと味の膨らみをお楽しみください。
お薦めの飲み方:冷やして/常温/ぬる燗
お薦めの料理:白身魚の刺身、白身魚の煮物、豆腐のサラダ、点心や蒸し料理などとも相性がよくおすすめです。
受賞歴:IWC2023・純米大吟醸部門にて、銀賞を受賞いたしました。
―イチオシ商品はなんですか?
「どぶろく」
・米、米麹、酵母だけで仕込んでいます
品質の良いお米がとれることで有名な地元長野の酒造好適米を使用。余計なものを一切加えず、米本来の優しい甘さが際立ちます。
体に良いと注目を集めている麹もたっぷり。低温殺菌で発酵の力を活かした、フレッシュで自然なおいしさの健康的なお酒です。
・一口で幸せになれるどぶろく
どぶろく免許をもつ酒蔵だからこそ実現できるどぶろく本来の味わい。しゅわしゅわ弾ける柔らかな泡と共に、優しく広がるお米の甘さ。
ほのかな酸味で後味まですっきりおいしい大人気のどぶろくで、「一口で幸せになれる」「どぶろくってこんなに美味しかったの!?」とご好評いただいております。ぜひご賞味ください。
地元から世界へ広がる仙醸の魅力
―酒造りで心がけていることは?
今では海外でも注目を集める日本酒ですが、これからも地元に根差し、「仙醸はやっぱりおいしい」「もう一杯飲みたい」と思っていただける酒造りをしていきたいです。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
・2月11日:高遠だるま市
・桜の咲き始め~散り終わり:桜まつり(高遠城址公園)
・5月下旬~6月下旬:高遠「しんわの丘ローズガーデン」バラ祭り
・9月:高遠城下まつり、燈籠祭
・10月末~11月中旬:もみじまつり(高遠城址公園)、「高遠そば」新そばまつり
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
中央アルプスと南アルプスに囲まれた信州高遠にぜひお越しください。美しい山々に田園、風情ある町並み、歴史、グルメ、そして人々との温かい交流。きっと住んでみたいなと思う風土感が肌で感じられるはずです。
今回ご紹介した酒蔵について
【長野県】
株式会社 仙醸
長野県伊那市高遠町上山田2432
https://www.senjyo.co.jp/
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