地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第169回目の当記事では、茨城県常総市(じょうそうし)の京の夢(きょうのゆめ)を特集します。
270年の歴史を刻む近江商人の酒造り
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
滋賀県から出てまいりました近江商人が、地の利を生かした清酒醸造(天満屋)を営んでおりました。それが私どもの270年の歴史の始まりです。
最初は現在の常総市本石下町(現・石下中央公民館)に本店(醸造蔵)を置き、水海道・藤代・大阪など数か所に支店がありましたが、幕末期の天狗党騒動の折、本店の蔵が2度襲撃に遭い、危険を感じた番頭が店を閉め、その後水海道(日野屋)に醸造蔵を移し、現在まで酒造りを10代続けております。
―代表銘柄は?
代表銘柄は「京の夢 純米吟醸」です。
特別栽培した酒米「五百万石」を55%精白で醸した京の夢純米吟醸は、芳醇で淡麗なとても飲みやすい吟醸酒です。
口に含むとパッと香りが広がりながら、後味はスッキリとしたキレのいい味わいは、食中酒やアペリティフとしてオススメの日本酒です。
お薦め料理&飲み方:魚料理、天ぷら、水炊き等と相性が良く、常温や少し冷やして飲むのがオススメです。
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―イチオシ商品はなんですか?
「京の夢 活生原酒 本醸造「上澄」」
寒仕込みの時期にだけ販売する、生原酒「京の夢 上澄」は、上澄の為に醸した本醸造の搾りたてを澱が下がるのを待ってから、上澄み部分をすくって瓶詰した、無濾過、無調整の出来立ての生原酒です。
40年近い試行錯誤の現在値は、芳醇で濃厚でありながら引きのいいのど越しが特徴の酒になり、全国の皆様からご好評をいただいている人気商品となりました。
茨城の味あんこう鍋、野菜の煮物、白身魚との相性が良く、食中酒として、冷か常温をブルゴーニュグラスのような大きめのグラスで、香りを堪能しながら飲んでいただきたいです。
食中酒の真髄を追求する芳醇な酒
―酒造りで心がけていることは?
日本酒は食と共に楽しむ食中酒であることを念頭に、米の味(旨味)、香りのバランスを整えて、飲み飽きしない芳醇で淡麗な酒に醸すことを心がけています。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
令和5年4月28日に、道の駅常総(圏央道常総IC)がオープンします。そこでもお酒をご購入いただけます。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
東京から40Kmの距離にありながら、鬼怒川と小貝川に挟まれた、豊かな水田地帯と美味しい水で270年醸してきた「京の夢・富士龍・瑠璃」を是非一度味わって下さい。
食とのマリアージュを探しながら楽しんでいただけたら嬉しいです。
そして、お客様とのふれあいを大切に日々営業しております。お客様との対話の中で、その日の最適な一本をお勧めしておりますので、色々お話させてください。皆様のお越しをお待ちしております。
今回ご紹介した酒蔵について
【茨城県】
株式会社竹村酒造店
茨城県常総市水海道宝町3374-1
https://takemurashuzou.com/
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