地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第213回目の当記事では、広島県広島市(ひろしまし)の梅田酒造場(うめだしゅぞうじょう)を特集します。
小さな蔵、国際受賞の誇り
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
広島県広島市の東部、船越の町で「本洲一」という銘柄の地酒を造る小さな蔵元です。華やかな香りと、スッキリとした飲み口ながらしっかりとした味わいで、普段日本酒を飲み慣れない方にも分かりやすく楽しんでいただける酒が特徴です。
IWC(International Wine Challenge)やKura Masterを始めとした国際的な日本酒コンペティションでも多数の受賞実績をいただいています。
―代表銘柄は?
「本洲一 無濾過純米酒」
広島の酒造好適米「千本錦」を歩合65%まで精白し、広島吟醸酵母で仕込みました。活性炭濾過の工程を省くことで、原酒のままの風味をより強く残した仕上がりになっています。
華やかな香りとふくよかな味わいのバランスのとれた純米酒です。
お薦めの飲み方:5~10℃に冷やして召し上がっていただくことをお薦めしています。
―イチオシ商品はなんですか?
「本洲一 R5BY しぼりたて純米吟醸」
毎年秋、その年の酒造期が始まって最初に仕込んだお酒を、上槽次第生酒のままで味わっていただくしぼりたて新酒です。
2023年10月下旬から開始予定の令和5酒造年度の造りでも、本洲一の特徴であるフルーティーで華やかな風味を新酒ならではのフレッシュ感と一緒にお楽しみいただける仕上がりになるよう、鋭意仕込みに取り組んで参ります。
お薦めの飲み方:
例年通りの仕上がりとなれば、5~10℃に冷やして召し上がっていただくことをお薦めしています。
お薦めの地元料理:
例年通りの仕上がりとなれば、スッキリとした飲み口が白ワインに通じ、魚介類やチーズとのペアリングをイメージしていただきやすい、瀬戸内の魚の刺身や寿司と合わせていただきたい一本になります。その一方で、味わいはふくよかでしっかりしておりますので、実は味の濃い料理にも負けずに合わせることができます。牡蛎料理や鍋物に合わせてみるのも、意外な発見を楽しんでいただけます。
日本酒への魅力の入り口
―酒造りで心がけていることは?
華やかでフルーティーな青リンゴ系の香りとふくよかでしっかりとした味わい、スッキリとした飲み口の、飲みやすく直感的に楽しんでいただける仕上がりのお酒となるよう心がけています。
日本酒に詳しくない方や飲み慣れていない方が、細かい知識はなくても直感的に「美味しい」と感じていただけて、様々な日本酒に興味を持っていただく入り口になるようなお酒を目指しています。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
旅行や宿泊、宮島や平和公園等の有名観光地にもスポットが当たっていますが、三大銘醸地のひとつである広島のお酒も、酒祭りイベントの開催やおもてなし・お土産での使用など、県外からのお客様に楽しんでいただく様々な施策が企画されています。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
お酒は造っている地域を色濃く映すものですが、広島は三浦仙三郎先生の軟水醸造法による吟醸造り発祥の地であり、数多くの酒蔵が個性豊かな日本酒を造り続けている銘醸地でもあります。
本洲一のお酒から、広島のお酒や広島の街・文化・歴史に興味を持っていただくきっかけとなれれば幸いです。
今回ご紹介した酒蔵について
【広島県】
合名会社梅田酒造場
広島県広島市安芸区船越6丁目3-8
https://www.honshu-ichi.com/
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