地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第150回目の当記事では、長野県大町市の白馬錦(はくばにしき)を特集します。
北アルプスの清冽な水と恵まれた自然で生まれたお酒
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
創業は明治39年です。二代目蔵元 薄井芳介により銘峰白馬三山にちなんで『白馬錦』と銘名されました。
北アルプスの麓、標高700m余りに位置する大町市に酒蔵をかまえ、地元大町市の契約栽培米と北アルプスの清冽な水、恵まれた自然環境のもとで酒造りを続けています。
―代表銘柄は?
- 「白馬錦 」
美しい故郷の里山と田園風景を守ることを目的に、大吟醸から普通酒に至るまで地元農家さんが作る米を原料米とした地産地消に1990年から取り組み続け、2017年からは「白馬錦」の全てが大町市産米を使用し「信濃大町テロワール」を大切にしています。
- 「le lac(ルラック)」※限定流通
北アルプスを源とし連珠状に連なる、木崎湖、中綱湖、青木湖の仁科三湖にちなんで、フランス語で「湖」を意味する「le lac」と銘名しました。
湖底からフツフツと湧水が湧き透明度が高いこの湖のように、透明感のあるやわらかな味わいを目指し、且つ「挑戦」というブランドとしての立ち位置を持たせ新たな可能性を追求しております。
―イチオシ商品はなんですか?
- 「le lac 山恵錦(さんけいにしき)」
2017年に長野県の奨励品種となった『山恵錦』で醸したお酒です。米の旨味にあふれ、やわらかくなめらかな飲みごこちでありながら、爽やかな酸味がしっかりとした切れ味を演出します。
大町市は、塩の道「千国街道」の宿場町として栄え、日本海側より塩や海産物が運ばれました。
その際、塩を交易する副産物として生まれた「塩丸いか」が根付いていきました。この「塩丸いか」との相性は抜群です。
食中酒としておすすめのお酒なので幅広いお料理とお楽しみください。また、冷~ぬる燗がおすすめの温度です。
安全・健康第一、原料米と水の恵みを活かす
―酒造りで心がけていることは?
酒造り環境の衛生と作業者の安全・健康をまず大前提として心がけています。
その上で、すぐ近くでとれる原料米と水の恵みを大切に扱うこと、お米の旨味を引き出しながらも、切れのある軽快な後味に仕上げること、毎日の食卓を豊かに彩る脇役として楽しんでいただけるような商品設計をすること、を心がけております。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
長野県の北西部に位置する大町市は、西側一帯に鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳などの3,000m級の北アルプスが聳える山岳都市です。このふもとにある大町市では、雄大な北アルプスの景色をのぞむことができます。
また立山黒部アルペンルートの長野県側玄関口として有名で、その他にも仁科三湖や高瀬渓谷、居谷里湿原など多くの観光スポットがあります。
春は中綱湖の桜、夏は北アルプスの峰々をトレッキングや湖でのアクティビティ、秋は高瀬渓谷の紅葉、冬はウィンタースポーツなど楽しめます。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
「白馬錦」や「le lac」を通して、大町市を知る、そして訪れるきっかけとなれば嬉しいです。
そして故郷の米と、水と、人の真心で醸す安心安全な酒に、信濃大町の山と、水と、ともに生きる、私たちの思いを込めて、お客様の記憶に残る郷酒を造り続けていきます。
SNSではお酒のこと、イベント情報、地域の話題など配信しています。是非ご覧ください。
今回ご紹介した酒蔵について
【長野県】
株式会社薄井商店
長野県大町市大町2512-1
https://hakubanishiki.co.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/hakubanishiki/
Facebook:https://www.facebook.com/sake.hakubanishiki/
Twitter:https://twitter.com/hkbn_twt
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