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若き杜氏が醸す新世代の酒造り【華燭】豊酒造-福井県

地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第60回目の当記事では、福井県鯖江市(ふくいけんさばえし)の豊酒造(ゆたかしゅぞう)株式会社を特集します。

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。

当蔵は、宝暦三年(1753年)豊村野田の地に創業し、地元の皆様に愛飲していただける清酒を造り続けてまいりました。

米・水(日野川伏流水)にめぐまれ、歴代蔵元が酒造りに精進し、高品質の清酒を届けてきたと自負しております。

平成14年の仕込みより、福井県の気候風土が生み出す地酒に徹し、水の加工・温度、湿度管理を必要最低限度とし、福井の米・水で地元の気候風土が醸すこだわりの酒を造るべく、努力しております。

結婚式に新郎新婦への御祝のお酒として振舞われてきた「華燭」

―代表銘柄は?

代表銘柄の「華燭(かしょく)」は、大正天皇の御成婚を記念して「華燭の典」より名付けました。

「華燭の典」とは、華やかな場である結婚式に新郎新婦へのはなむけの言葉として使われます。また、英語でWeding Candleと訳され、新郎新婦のテーブルを照す華やかなろうそくのことです。

華やかな場である結婚式に新郎新婦への御祝のお酒として昔から多くの結婚式で振舞われてきました。

―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?

華燭 Sparkling Methode Rurale 330mlボトル
  • 華燭 Sparkling Methode Rurale
    従来の日本酒造りの型を破り、新たな製法で造り上げた新世代のスパークリング日本酒です。
    きめ細やかな泡と甘み・酸味のバランス、柑橘系の芳醇な香りを是非お試しください。

    <飲み方>
    ①十分に冷蔵庫で冷やします。
    ②振らないように平らな場所に置き、静かに開栓してください。
    ③最初は濁らせずにクリアタイプのスパークリング酒としてお楽しみください。
    ④1/3ほどになったら、下に溜まっている澱(おり)と混ぜてにごりタイプとしてお飲みください。

    <ペアリング>
    辛味大根を使用したおろしそば、ウニ豆、その他味付けが濃いめの料理によく合います。
華燭 Sparkling Methode Rurale 720mlボトル
酒蔵プレス編集部

酒蔵プレス唎酒師による「華燭 スパークリング メトード・リュラル」テイスティングノート

●香り
酸味とアルコール感、果実の香りがまるで白ワインを感じさせる香りです。発酵中の日本酒をそのまま瓶詰めして二次発酵しているため、自然な甘みがダイレクトに入ってくるイメージがあります。

●味わい
香りから感じた白ワインの印象がそのまま味わいにも表現され、さわやかな酸味と乳酸感と炭酸が合わさり舌を刺激します。低アルコールのためアルコール感は抑えられ飲みやすい味わいです。

●ペアリング
ピンチョスなどが瓶やラベルとも映え、相性も抜群です。おすすめはオリーブの実と生ハムとチーズとミニトマトです。オイルの旨味、生ハムの酸味、チーズのコク、トマトの酸味とマッチします。総じて食前から食後まですべてに対応できます。

●総評
低アルコールなのにインパクトを受けるスパークリング日本酒です。まさかこれが米と米麹で造られているなんて…と感激しました。炭酸もほどよく強く、痺れる味わいがとても素晴らしい。

新たな日本酒の味わいを目指すべく毎年研鑽

―酒造りで心がけていることは?

通常ラインナップの製品に関しては、より高品質の製品に仕上げるよう、米を触る際には必ず手袋を付け、清潔をモットーに作業を行うなど、毎仕込み、丁寧な作業を心がけております。

また、新たな味わいを作り出すことを目的としたチャレンジ商品も製造しております。

他の酒類の製造方法を取り入れ新たな日本酒の味わいを目指すべく毎年研鑽を重ねております。「華燭 Sparkling Methode Rurale」もそんなチャレンジから生まれた商品です。

越前の伝統工芸である漆器や越前和紙、刃物、越前焼などの体験が可能

―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。 

当蔵のある福井県鯖江市は、メガネの産地として有名ですが、越前漆器や越前和紙、越前打ち刃物、越前焼など伝統工芸の職人が多くいる地域でもあります。

体験できる工房も数多くあり、工芸品を目的とした観光スポットとして注目されております。

また、つつじが有名な西山公園があり、カニのシーズンになる西山公園から越前海岸に続くルート上に当蔵があり毎年たくさんの方が来店されます。

12月〜2月のカニのシーズンに来られた際には、是非当蔵にお立ち寄りください。

―最後に、読者へのメッセージをお願いします!

当蔵は少量生産の小さな酒蔵ですが、大手酒蔵にはできないオリジナリティあふれる日本酒を製造しております。

先代蔵元より伝統的技法の酒造りを学んだ12代目佐々木克宗が、蔵元杜氏としてこれから日本酒の常識を覆す新時代の日本酒を造っていきますので、是非お楽しみに!

12代目佐々木克宗の最初の取組である、当蔵のオリジナル製法で造ったスパークリング日本酒を是非お試しください。

今回ご紹介した酒蔵について

豊酒造株式会社
https://www.yutaka-shuzou.com/
福井県鯖江市下野田町38-70

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酒蔵プレス編集部

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