大門酒造
大阪府交野市
代表銘柄:『利休梅 静香 純米吟醸』
『酒蔵紹介』
大門酒造は文政九年(1826)、清少納言が、「野はかた野」と枕草子で讃えた大北東部の河内交野で「酒屋半左衛門」として創業いたしました。生駒山脈の濃い緑に抱かれたこの村里は、酒造りの命である清冽な湧水に恵まれ、併せて、交野が原一帯が豊かな米の産地であったことから、江戸時代以来、格好の酒どころとして知られてまいりました。仕込み水はミネラル分が比較的少ない軟水でモロミの発酵が穏やかにゆっくりと進み、米麹由来のうまみが最後まで残ることから、まろやかでゆたかな「上方のうまみ」を皆様にお届けするのが当蔵の願いです。
歴史を紐解きますと、今に至る大阪の出発点は近世(江戸時代)です。近世の大坂は、摂津、河内、和泉の周辺地域の諸生産力を活用し、商工業都市として「天下の台所」の地歩を築きました。海路を通じて全国から集められる物資を使いこの地から送り出される加工製品はいずれも生活に欠かすことのできない品々であり、暮らしを向上させる重要な手立てとなりました。
このような経済活動を通じて蓄積された豊かな富は実践的思想や教育、また、上方にふさわしい文芸の育成に投じられ、この地の精神土壌を厚くしました。経済力と文化の素養とが相まって築かれたのが大阪の「町人道」です。そのような特質でもって育てられた大阪の酒は中世から受け継いで発展させてきた酒造りの優れた技法、近郊の良質米、周辺山脈からもたらされる澄んだ水をもとに、人々の生活に根差した「上方」にふさわしい味わいを追及してまいりました。
豊かな食文化の中で、それをささえ、引き立たせ、なおかつ媚びない酒。細やかな情感表現を得意とする上方芸能の心をほうふつとさせる酒。自然を取り込み、生活の節を際立たせる酒。弊社はそうした、「上方の心」を心として、酒づくりに励んでいます。
『酒造りの近況について』
令和元年度の酒造りは五月の最終搾りで無事完了しました。ただ今、酒蔵では数々の酒が静かに熟成の時を刻んでいます。やがて夏が過ぎ、酒蔵に冷気が流れ始めるころには、すっきりと「秋あがり」した酒になることでしょう。蔵近郊の田んぼでは契約栽培を委託している農家の方々の手で、「山田錦」や、「ヒノヒカリ」が元気に成長を続けています。九月にははや、次の酒造りが始まります。関西へお越しの折にはぜひ交野の酒蔵、大門酒造をお尋ねください。皆様のご来訪をお待ち申し上げます。
『和酒フェスへお越し頂くお客様への一言』
上方(かみがた)のうまみを存分にお楽しみください。
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