地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第190回目の当記事では、新潟県柏崎市(かしわざきし)の原酒造(はらしゅぞう)を特集します。
不屈の精神で続けている酒蔵
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
1814年に新潟の港町・柏崎で創業。明治には大火で、平成には地震で蔵を失い、幾度も廃業の危機に直面しながらも「日本酒とは飲む人の喜びにも悲しみにも寄り添えるものであり、我々は魂を込めてそれを造り続けるべきだ」という強い想いのもと再建してきた不屈の蔵です。
”幸せを呼ぶ酒造り”を合言葉に、プライドを持って今日も酒造りを続けています。
―代表銘柄は?
「越の誉 大吟醸原酒 越神楽」
大吟醸ならではの芳醇な香りとまろやかな口当たり繊細で洗練された味わいが特徴です。
200年にわたり伝承されてきた酒造りの技が輝きを放つ大吟醸。
お薦めの飲み方:まず華やかな香りを楽しみ、ゆっくり口に含んで飲み込んだ時の余韻をお楽しみください。温度は涼冷え(15℃程度)で。
―イチオシ商品はなんですか?
「越の誉 大吟醸生酒」
フルーティーな香りと、すっと溶けていくような軽やかな飲み口の生酒です。ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021では最高金賞を受賞しました。
お薦めの地元料理&飲み方:
新潟県有数の真鯛水揚げ量を誇る柏崎では、油の乗った新鮮な鯛を使用した「鯛茶漬け」がご当地グルメとして浸透しています。
ぷりぷりの柔らかい身と新潟産の粒立ちのいいお米、香り高い出汁の組み合わせは日本酒にぴったり。一緒に冷やした大吟醸生酒を一杯飲めば、至福のひと時をお楽しみいただけます。
伝統と挑戦で、新しい美味しさを
―酒造りで心がけていることは?
燗酒中心の時代には冷酒を造り、熟成酒に市場性のない時代にその研究を始める、そんな歴史を持つ当蔵は挑戦的な気風を伝統とする蔵です。
今も昔も変わらず重視しているのは、飲む人に幸せを感じていただけるかどうか。時代ごとに変わる食文化に寄り添いつつ、伝統技術を用いてどんな新しい美味しさをお届けすることができるのかを常に考えながら酒造りをしています。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
柏崎は長い海岸線に15もの海水浴場を持ち、環境省の快水浴場百選に選ばれるなど、県内屈指の透明度を誇る海岸を持った海の町です。
夏は海水浴で賑わい、7月にその海で開催する「ぎおん柏崎まつり 海の大花火大会」は新潟三大花火にも数えられる柏崎を代表する行事で、毎年約20万人の人が訪れます。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
当蔵が困難に見舞われた時、助けとなったのは越の誉を愛してくださる皆様の温かい手でした。
変わらない感謝を胸に、これからも愛される”幸せを呼ぶ酒”を目指して味に一層磨きをかけてまいります。
今回ご紹介した酒蔵について
【新潟県】
原酒造株式会社
新潟県柏崎市新橋5-12
http://www.harashuzou.com/
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