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~チャレンジを続ける美感遊創の酒造り~【城陽、徳次郎】城陽酒造株式会社-京都府


地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と日本酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第3回目の当記事では、京都府城陽市(きょうとふじょうようし)の城陽酒造(じょうようしゅぞう)を特集します。日々ご紹介する酒蔵のまとめは下記をご覧ください。

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【キラリと光る、地域で愛される酒蔵の銘酒】全国にある様々な酒蔵の歴史と文化、オススメの飲み方や地域の観光をご紹介!

地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と日本酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画がスタートしました! 日本には約1,400の酒蔵があり、地域の蔵人たちは日々情熱を注いで酒造りをしています ...

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温暖な気候と木津川の伏流水に恵まれた自然豊かな土地

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。

城陽酒造は京都から五里、奈良から五里という場所に位置しており、温暖な気候と木津川の伏流水に恵まれた自然豊かな地で1895年「島本酒造部」を組織し現在の酒蔵を新造して創業しました。その後1973年には「城陽酒造株式会社」を設立。現在は京都府南部山城地域にある唯一の酒蔵として創業以来受け継がれてきた技術と、毎年課題を持った新たな試みで、地域に根ざし愛される酒蔵を目指し、1本1本に想いを込めて酒造りに取り組んでおります。
1993年からは地元青谷梅林産「城州白」を使用した梅酒の製造を開始。大粒で桃のような香り高い梅の特徴を生かして漬け込み、3年以上貯蔵した長期熟成梅酒として地元の産品として親しまれています。

―代表銘柄は?

日本酒銘柄「城陽(じょうよう)」は地元城陽市の名を冠したブランドとして基本的に地元で展開しています。特定名称酒を中心として、契約栽培米を含む酒造好適米「山田錦」「五百万石」「祝」「愛山」を使用して、精米歩合65%~30%で丁寧に醸造したお酒はご自宅用からご進物、飲食店での需要と幅広いラインナップで展開しています。
日本酒銘柄「徳次郎(とくじろう)」は創業者の島本本家に代々襲名されている名称を冠した専門店限定流通銘柄。基本的に飲食店での需要をターゲットとして京都府産「五百万石」を使用したコストパフォーマンスに優れた定番酒を中心に展開しています。また四季それぞれに旬の味わいを蔵出しする季節限定酒も好評です。

京都オリジナルの酵母で醸した蔵を代表する純米吟醸酒「城陽 純米吟醸55(山田錦)」

―イチオシ商品はなんですか? 地元の食材・料理とはどんな合わせ方がおいしいですか?

兵庫県産契約栽培米の山田錦を100%使用して、京都オリジナルの酵母で醸した蔵を代表する純米吟醸酒。派手過ぎない上品で清々しい吟醸香があり、僅かに広がる自然なガス感がフレッシュな印象で、米本来の味わいがいっぱいに広がり、エレガントな酸味が全体を引き締める芳醇でありながらキリリとした辛口です。あまり冷やし過ぎず15度前後から常温でワイングラスなどの香りが広がるグラスでお召し上がりください。
地元山城地域は筍の名産地としても知られます。この筍を使った薄味の炊き合わせや、包焼、てんぷらの抹茶塩などとよく合います。
また城陽市は無花果の産地でもあります。無花果の生ハム添えやドライフルーツなどワインのペアリングFoodにもよく合います。

インターナショナル・ワイン・チャレンジ2021 ゴールドメダル 「城陽 特別純米酒60」

酒蔵プレス編集部

酒蔵プレス唎酒師による「城陽 特別純米酒60」テイスティングノート

●香り
穏やかな吟醸香の中にお米のふくよかさとすっきりとしたアルコールを少し感じます。ほのかに感じる熟成香のような芳香と吟醸香がマッチしています。

●味わい
「THE 特別純米」というイメージで、米の旨みとアルコール感、酸味が同時に感じられます。口当たりがすっきりとし、最後にキリッとした味わいで、非常に飲みやすい。

●ペアリング
食前、食中に適しています。温度によって変化が大きいので様々な料理と合わせられます。生ハムメロンを合わせると塩味と甘味、酸味が同調し、深い味わいを感じられます。

●総評
京都を代表する酒造好適米の「祝」により醸された特別純米酒。「祝」の持つ特徴的な芳香とほどよい吟醸香、きめ細やかでふくらみのある味わいです。全体的にバランスの良い日本酒です。

米の旨みとスッキリとした酸味の調和のとれた飲み飽きしない京の食中酒

―酒造りではどんなことを心がけていますか?

当蔵の酒造りは10月から3月の寒仕込み。その間早朝から杜氏を中心に約5人の蔵人で仕込みを行います。仕込み水は質や量も豊富な蔵の地下100mから汲み上げた軟水(硬度18mg/ℓ)です。使用する米は京都府産の祝、五百万石と兵庫県産の山田錦、愛山など契約栽培米を含む全量酒造好適米使用。仕込みは全て総米1トン以下の小仕込みで丁寧に醪管理を行います。また上槽後は全量原酒、無濾過のまま早急に瓶詰を行います。火入れ酒は1本ずつ湯煎で瓶燗火入れを行い蔵内のー5度の冷蔵庫で瓶貯蔵を行い品質管理にも徹底します。
その味わいはお酒本来の旨味をしっかりと活かし、抜栓直後のフレッシュな味わいと空気に触れてから徐々にまとまりがでます。米の旨みとスッキリとした酸味の調和のとれた飲み飽きしない京の食中酒を意識しています。

酒蔵にほど近い青谷梅林は京都府下最大の梅林

写真提供:京都写真

―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。

京都府城陽市は観光地として有名な宇治市の南隣に位置していますが、山城地域は全体的に京都を代表する宇治茶の生産地としても知られています。城陽も高級抹茶に使用される甜茶の産地として高品質な茶葉が作られています。
酒蔵にほど近い青谷梅林は京都府下最大の梅林として知られており、その歴史は古く鎌倉末期には後醍醐天皇の皇子宗良親王の歌に「風かよふ 綴喜の里の 梅が香を 空にへだつる 中垣ぞなき」と詠まれています。江戸時代、当地区が淀藩領であったため、藩主が毎年、青谷川の南の大谷へ観梅に来ていたと記録があります。明治33年青谷村の村長の努力で「青谷梅林保勝会」が設立され、観光客の誘致に努めました。現在でも2月中旬から3月中旬にかけて「青谷梅まつり」が行われ毎年多くのお客様が観梅に来られています。なおここで栽培されている「城州白」は固有品種として大粒で肉厚な梅として当蔵の梅酒造りに欠かせないものとなっています。

京都と奈良の中間に位置する山城の地酒「城陽」は京都の地酒とも、奈良の地酒とも、ひと味違う

―最後に、読者へのメッセージをお願いします!

城陽酒造には「美感遊創(びかんゆうそう)」という言葉があります。これは「美しく感性に訴えるところがあり、遊びがあって独創性をもっているもの。」という意味合いがあります。
この「美感遊創」を日本酒造りや梅酒造りにも取り入れ、この言葉をモットーに従業員それぞれが日々の課題に取り組んでいます。酒造りの歴史や伝統を継承することはもちろん、先入観を取っ払い、枠にとらわれず、失敗を恐れず、新たなチャレンジを続けていきたいと思います。
京都と奈良の中間に位置する山城の地酒「城陽」は京都の地酒ともひと味違う、奈良の地酒ともひと味違う、そんな個性の確立を目指して酒造りに取り組んで参りますので、是非ともお召し上がりください。

今回ご紹介した酒蔵について

【京都府】
城陽酒造株式会社
http://joyo-shuzo.co.jp/
京都府城陽市奈島久保野34-1

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酒蔵プレス編集部

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