地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第239回目の当記事では、新潟県上越市(じょうえつし)の竹田酒造店(たけだしゅぞうてん)を特集します。
砂丘が生んだ芳醇旨口のお酒
―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。
創業1866年。創業150年を超える新潟県上越市にあります。
私たちの蔵は、海岸線のほど近くにあり、砂丘の上に経っています。その砂丘の中を、何年も何年もかけて濾過された水で醸す酒は、米の甘い香り、ふくよかな味わいを蓄えます。地下を通った水で醸す酒は、芳醇旨口です。よくある新潟の「水のような淡麗辛口」という酒ではありません。ブームに乗って味わいを変えず、守り続けてきました。
―代表銘柄は?
「かたふね 特別本醸造」
味の深さにくわえ軽快な喉越し、燗よし、冷でよし、どなたにでも楽しんでいただける香り高い一品です。
お薦めの飲み方:常温・ぬる燗。
―イチオシ商品はなんですか?
「かたふね はなじかん」
日本酒なのにワインのような香りと味わいの一本です。
甘さを最大限に引き出しましたが、甘みとちょうどよい酸味となるように仕込みました。甘いけど甘ったるくない、すっきりした、まるでアイスワインのような口当たりです。
お薦めの飲み方:ワイングラスで冷やして。
お薦めの料理:オススメは洋梨や桃など、少し渋みのあるフルーツと相性がいいです。また、スイーツやクリームチーズなどともよく合います。
手を抜かない信念
―酒造りで心がけていることは?
酒造りで大事にしている信念があります。それは、「手を抜かない」こと。一つ一つの作業を丁寧に進めることが基本となり、常に自分の目で見て、体全体で感じて、酒と向き合ってきました。
すべてを機械に任せることももちろんできますが、自然を相手に造られる酒は、豊かな経験が必要とされます。「おいしいお酒だね」というお客様の喜ぶ顔を思い浮かべながら、「かたふね」らしさを追求していきます。
―酒蔵や地域、観光などでオススメポイントや盛り上がっている話題を教えて下さい。
地元上越には「うみがたり」という水族館があります。季節ごとにイベントを開催していてとても人気があります。
また、上越市の高田地区には古い町並み「雁木」が残っていて、ノスタルジーです。古い町屋を改装して古いけど新しいお店が次々にオープンしています。自分のお気にいりのお店を見つけるのも楽しいかもしれません。
―最後に、読者へのメッセージをお願いします!
小さい蔵ですが、大切にお酒を仕込んでいます。あまり全国に出回っていませんが、知っていてくださる方も少しずつ増えてきているようでありがたいです。もしどこかで見かけたら試しに飲んでみてください。
今回ご紹介した酒蔵について
【新潟県】
合資会社竹田酒造店
新潟県上越市大潟区上小船津浜171番地子
https://www.katafune.jp/
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