2025年9月16日、東京都・ベルサール東京日本橋にて開催された「GI喜多方スタートアップイベント」に参加しました。
本イベントは、2024年12月に地理的表示(GI)に認定された福島県喜多方市と西会津町の日本酒を広く知ってもらうことを目的としたものです。
GI喜多方の魅力を学ぶ基調講義
会場はシックで天井が高く、落ち着いた雰囲気の中にも、訪れる方々の熱気を感じました。受付を過ぎると、GI喜多方のポスターや福島の酒蔵マップ、国税庁の「伝統的酒づくり」ユネスコ登録記念パンフレットなどが並び、来場者の期待感を高めます。
基調講義では、福島県酒造組合特別顧問であり日本酒アドバイザーでもある鈴木賢二氏が登壇。GI喜多方の基礎知識や認定の背景、8蔵17品目の初認定酒に関する詳細など、丁寧に解説されました。



トークイベントで知る喜多方の酒と文化
トークセッションでは、福島県ハイテクプラザ会津若松技術支援センターの高橋亮氏、夢心酒造株式会社の東海林伸夫氏、有限会社峰の雪酒造場の佐藤健信氏、合資会社喜多の華酒造場の星里英氏が登壇。それぞれの酒造りの哲学や地域文化への誇り、技術の共有への取り組みについて語られました。
印象的だったのは、「喜多方では蔵元同士が技術や情報を惜しみなく共有することで、酒質向上につながっている」という点。南部杜氏、越後杜氏、会津杜氏が集まる年2回の会合や、1930年から続く「喜多方五味会」による情報交換など、年齢や経験を超えた学びの文化が根付いていることが紹介されました。
また、今回のGI喜多方のロゴについて、製作者の方が登壇し制作の想いを語られました。書家・高橋政巳氏の古代文字の「酒」をもとに蔵や飯豊山の伏流水、酒樽をイメージした、海外でも伝わるデザインを目指したとのこと。酒瓶のイラストが一見ビーカーのように見えるのも、海外の方の認識を踏まえた工夫だそうです。
また、福島県内でも地域によって食文化が異なることや、飯豊山の雪解け水を利用した軟水による酒づくりの特徴など、地理・気候・技術が結びついた喜多方清酒の個性を知る貴重な時間となりました。




トークイベントで知る喜多方の酒と文化
交流会は隣の部屋にて立食形式で開催され、来場者は喜多方の認定酒と福島の食材を使用した軽食のペアリングを体験しました。香り穏やかでスッキリしたタイプ、旨味のあるタイプ、フルーティなタイプなど蔵ごとの個性が光るお酒と、ピンチョスや地元食材を使ったフードの組み合わせが楽しめました。


これからのGI喜多方
今回のイベントを通して、喜多方の酒は米・水・技術・気候という環境が揃った土地だからこそ高品質であり、さらに蔵元同士の技術共有と教育により進化し続けていることを実感しました。福島県清酒アカデミー校での人材育成や、若手からベテランまでの情報交換の文化も、GI認定を支える大きな柱です。
今後は国内外に「喜多方といえば日本酒」と言われるようになりたい、というお話もあり、これから国内外へ広く発信されていく喜多方の日本酒の魅力に注目していきましょう。
概要
■名称:「GI喜多方スタートアップイベント」
■日程:2025年9月16日(火)15:00~18:00
■場所:ベルサール東京日本橋地下2階イベントホール(東京都中央区日本橋2丁目7-1)
■内容:基調講演「GI喜多方の解説」、トークイベント、交流会(試飲・試食付)
■参加酒蔵:夢心酒造・喜多の華酒造場・大和川酒造店・吉の川酒造店・峰の雪酒造場・ほまれ酒造・笹正宗酒造・会津錦
GI喜多方公式サイト : https://gi-kitakata.com/

https://www.sakagura-press.com/