sake 秋田県

酒は田んぼから生まれるを信条に酒造りをする蔵 【天の戸】浅舞酒造‐秋田県

地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と和酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第287回目の当記事では、秋田県横手市(よこてし)の浅舞酒造(あさまいしゅぞう)を特集します。

地域に愛される全量純米酒の誕生

―酒蔵の歴史や地域について教えて下さい。

1917年(大正6年)秋田県平鹿町浅舞で「株式会社」として創業。美味しく豊富な湧き水に恵まれた酒造りに絶好の土地でありながら、平鹿町に造り酒屋がないことを残念に感じていた柿﨑宗光は、地元から協力者を募り、株式会社を設立した。

1934年(昭和9年)全国品評会特選、4年連続優秀を受賞。1943年(昭和18年)廃業、そして再開。戦時下の昭和18年、企業整備が断行され、苦しくも廃業に追い込まれる。しかし、地域の人々の「天の戸を残して」の強い要望が大蔵省まで届き、翌年の12月6日、特例として新たな酒造免許が交付され醸造を再開する。

1986年(昭和43年)いち早く特級規格の純米酒製造にも取り組み、発売を開始した。(秋田県初)

2010年(平成22年)全量純米酒仕込 減農薬減化学肥料米「秋田酒こまち」で全国新酒鑑評会10回目の金賞受賞。これを機に念願の「全量純米酒」の蔵へ。

―代表銘柄は?

「天の戸 美稲」

「酒は田んぼから生まれる」を信条に真心こめて醸した芳醇旨口純米酒。ザ・天の戸。それがこの特別純米酒です。

お薦めの飲み方:常温からお熱燗までおススメ温度帯も広くお楽しみいただけます。

―イチオシ商品はなんですか? 

天の戸 天黒

鹿児島県の大海酒造(焼酎蔵)との交流から、日本酒業界ではまだ未知の手法だった黒麹を酒造りに応用した試作に挑戦しました。黒麹は基本的には焼酎用の麹菌で、クエン酸を多く生成するため雑菌の増殖を抑える働きがあります。

すっきりとしたのどごしと、黒麹が表現する心地よい酸が特徴です。

お薦めの飲み方:冷酒から常温

雑味のない日本酒の追求

―酒造りで心がけていることは?

手間を惜しまず、現在も搾りは古式槽しぼり。時間をかけて日本酒を搾ることで雑味のない仕上がりです。

―最後に、読者へのメッセージをお願いします!

100%純米酒のみを醸造する蔵としては、米が作られる場所にもこだわています。

近年では、横手盆地の中の出来るだけ生活排水の入らない田んぼで生産されたお米を原料として使用し酒造りをしています。

秋田県産の米の旨みがギュッと瓶に詰まった天の戸の酒で、日本酒本来の美味しさをご堪能ください。

今回ご紹介した酒蔵について

【秋田県】
浅舞酒造株式会社
秋田県横手市平鹿町浅舞字浅舞388
https://www.amanoto.co.jp/index.php


 

地域で愛される酒蔵をご紹介!

【キラリと光る、地域で愛される酒蔵の銘酒】全国にある様々な酒蔵の歴史と文化、オススメの商品や地域の観光をご紹介!

地域で愛される酒蔵の銘酒に着目し、酒蔵からの生の声と日本酒情報を読者の皆様にお届けする連載企画がスタートしました! 日本には約1,400の酒蔵があり、地域の蔵人たちは日々情熱を注いで酒造りをしています ...

続きを見る

 


 この記事が気に入ったら、いいね !・シェアしよう
最新記事をお届けします!

  • この記事を書いた人

酒蔵プレス編集部

あなたと酒をつなぐSAKEメディア 「酒蔵PRESS」では、Made in JAPANの日本酒を中心に、和酒(日本酒、焼酎、泡盛、梅酒、リキュール、地ビール、日本ワインなど)に関わる情報を発信しています。

-sake, 秋田県
-, , , , ,

© 2025 酒蔵プレス